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ソニーが多種類のにおいを制御して提示する、におい提示装置「NOS-DX1000」のカスタムカートリッジを発売

2023.09.12

ソニーは、におい提示装置「NOS-DX1000」の関連商品として、用途に合わせて最大40種の嗅素をユーザー自ら注入可能なカスタムカートリッジ「NOS-CK10」を12月に発売すると発表した。

価格はオープンで、市場推定価格は17万円前後。なお、「NOS-DX1000」でのにおいの提示方法をカスタマイズできる専用アプリケーション「Scent Canvas」を本体購入時に付帯するサービスとして同時に提供開始する。

↑においの素(嗅素)を注入するカスタムカートリッジ「NOS-CK10」のイメージ

↑におい提示装置「NOS-DX1000」(右)および新アプリケーション「Scent Canvas」のイメージ(左)

におい提示装置「NOS-DX1000」は、均一に提示する独自開発技術「Tensor Valveテクノロジー」を搭載し、多数の嗅素(においの素)を手軽に制御できる製品。専用の設備や部屋を必要としないため、様々な場所で使用することができる。

これまで、におい提示装置は、嗅覚関連の研究用途を中心に医療業界にて活用されてきたが、ソニーでは、食品業界などからの使用を希望する声を受けて、関連商品を展開。

におい提示装置とカスタムカートリッジ、新アプリケーションを組み合わせて使うことで、嗅覚測定のほか、嗅覚のトレーニングや店頭でのにおいサンプル提示、においにまつわる研究や測定など、さまざまな用途に活用することが可能になるとしている。

カスタムカートリッジ「NOS-CK10」の主な特徴

・独自技術Tensor Valveテクノロジーにより、多数の嗅素の手軽な制御が可能

嗅素を注入する容器(サブカートリッジ)を計40個同心円状に配列した構成で、におい提示装置および本カートリッジに採用した独自技術のTensor Valveテクノロジーにより、多数の嗅素を手軽に制御し、混在させずに均一に提示することが可能。

サブカートリッジ内にある内蓋(バルブ)が、本体にあるリニアアクチュエータの高出力・高ストロークな駆動により連動して開閉し、カートリッジ内を微量のにおいの気流が巡り、被験者に届くという仕組みで、気密度の高いカートリッジ構造により、強いにおいの嗅素を取り扱う際もにおい漏れを抑制することができるという。

↑サブカートリッジの拡大イメージ

・用途に合わせて嗅素をユーザー自ら注入し、手軽な手順でセットアップ可能

カスタムカートリッジでは、用途に合わせて最大40種の嗅素をユーザー自ら注入可能だ。各嗅素の注入時は、カートリッジ本体からサブカートリッジを着脱して作業する。

なお、サブカートリッジの開閉時には、専用工具(カートリッジクランパー)を用いることで、強いにおいも気密度高く密閉することができるとのことだ。

・専用工具カートリッジクランパーとサブカートリッジも同時発売

高密度にサブカートリッジを密閉する専用工具カートリッジクランパー「NOS-JG10」や、においサンプルの追加に対応したサブカートリッジ(10個入り)セット「NOS-SC10」をカスタムカートリッジと同時に発売する予定。いずれも価格はオープンで、市場推定価格は「NOS-JG10」が3万円前後、「NOS-SC10」が5万円前後。

専用アプリケーション「Scent Canvas」の主な特徴

「Scent Canvas」では、においの提示方法を、テンプレートに基づき予め複数のパターンで設定することが可能。「インデックス機能」においては、嗅素(40種)の一覧を表示し、各嗅素のイメージをタップすることでにおいを瞬時に提示。最大40種のにおいを素早く切り替えて提示することができ、手軽に複数の嗅素の比較や参照ができる。

↑インデックス機能のユーザーインターフェイスイメージ

また、「テスト機能」では、提示されたにおいに対して、選択肢から正解を1つ選ぶ、もしくは複数においを提示した時に異なるにおいのものを選ぶなどテスト形式のにおい提示を設定することができる。なお、テスト機能では3種類のテンプレートを用意。嗅覚能力の評価やトレーニングの用途に活用可能だ。

↑テスト機能のユーザーインターフェイスイメージ

関連情報
https://www.sony.co.jp/Products/OlfactiveTechnologies/

構成/立原尚子

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