フルフラットアレンジで車内をマイルーム化できる
さらに言えば、シートのフルフラット化が可能な車種であれば、ラジオ、テレビ、USBソケット、エアコン完備のマイルーム、専用カーテン装着によるプライバシーが守られたベッドルームとして活用することができる。
が、災害は自宅にいるときだけに起こるものではない。クルマでドライブ中に災害に遭遇することもありうる。実際、2011年3月11日、14時46分ごろに発生した東日本大震災の際、筆者は某輸入車の試乗で東京・芝浦の路上で信号待ちをしていた。クルマの揺れはもちろん、信号機までが大きく揺れ、「これは大地震だ」と直感。すぐにハザードランプを点灯させ、安全な場所にクルマを止め、ラジオのスイッチを入れた。
地震が落ち着いた後、試乗基地のお台場のホテルにクルマを戻したのだが、ホテルの壁の一部が崩れ落ち、ホテルの滞在客が避難しているのを見て、改めて「大変なことが起こっている」と痛感したものだ。クルマが被災したわけではないが、もしドライブ中の被災で、クルマが走れない、使えないという最悪のケースもありうる。
走行中に被災したらキーを置いたままドアロックせずに避難
被災したのが都市部であろうと、お出掛け先、人気のない山間部などであろうと、しばらくは車内で状況を把握し、その後の対策を考えなければならない。それも昼、夜とも限らない。クルマから離れる必要がある場合は、クルマを安全かつ緊急自動車の通行の妨げにならない場所に止め、キーは付けたまま(置いたまま)ドアはロックせずに安全な場所に避難・・・という流れになる。
最小限の車内防災グッズ積載の勧め
そこで筆者が行っているのが、最小限の車内防災グッズの積載だ。コンパクトなリュックにミネラルウォーター、LEDライト、救急用品、タオル、ウェットティッシュ、ホイッスル、ノート&ペン、マジックペン、白のガムテープ(文字が書けるもの)などを入れておくとよい。ポイントは、それらをリュックの容量の2/3ぐらいに抑えておくこと。理由はクルマから離れる際、車内に積んである貴重品、車検証なども併せて詰め込みたいからだ(常に大きなバッグを携帯してドライブに出かけるわけではないだろう)。バッグが手提げタイプではなく、リュックなのは、背負うことで両手が使えるから。先日、この@DIMEでお伝えした多ポケットベストに避難用品を収め、積んでおくのもいい。
もし、車内に積んでおくリュックにどんなものを入れておくといいのか?で悩むなら、ボルボの純正アクセサリーとして販売されている車載にも対応した「防災セット」(29700円/税込み)の内容が参考になる。