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株式の「空売り」って何?投資手法としてのメリットとデメリットをおさらい

2023.10.08

株式の『空売り』という言葉を聞いたことがあっても、具体的にどのようなものなのか知らない人もいるでしょう。投資手法としての空売りについて、メリットやデメリットとともに紹介します。空売りのやり方や注意点も知り、正しい知識を身に付けましょう。

株式の空売りとはどんなもの?

『空売り』という投資手法を選べば、実際に株式を購入しなくても取引が可能です。空売りがどのような手法なのか、具体的な流れとともに紹介するので、まずは概要を確認しましょう。

株式の売りから始める投資手法

空売りは、証券会社から借りた株式を用いて取引を行う投資手法です。購入した手持ちの株式による取引である『現物取引』とは異なり、手持ちではない株式を取引する『信用取引』に該当します。

一般的な株式取引は株式を買うところから始まりますが、空売りは売ることから始めるのが大きな特徴です。証券会社に預けた『証拠金(保証金)』を担保として取引を行う信用取引の一種であるため、『信用売り』とも呼ばれています。

空売りの流れ

株価が下落する局面で証券会社から株式を借りて売却し、売却した株式を一定期間内に買い戻し、証券会社に利息などを支払うのが空売りの流れです。買い戻したときの株価が売却時よりも安ければ利益が得られ、高ければ損失が出ます。

例えば、借りた株式を1,000円で空売り注文し、株価が800円に下落したときに買い戻せば、200円から手数料を差し引いた額が利益になります。つまり、通常の株式取引とは異なり、株価が下降する局面で利益を狙う手法です。

なお、株価が下落する局面で空売りする投資家が多数いると、相場が急激に下落し混乱を招く恐れがあります。そのため上場銘柄では、直近公表価格以下の値段での空売りを禁止する『空売り規制』が設けられているのです。

空売りで利用される信用取引とは

株のトレーダー

(出典) pixta.jp

空売りは、証拠金を担保として証券会社から株式を借りて取引する信用取引の一種です。信用取引には2種類あり、規則などの内容が異なります。どのような種類があるのか、それぞれの特徴と併せて確認し、選ぶ際の参考にしましょう。

一般信用取引

1998年に導入された信用取引で、証券会社と投資家の間で取引条件を自由に決められるのが特徴です。返済期日や金利に関しても自由度が高く、返済期日を設けていない証券会社もあります。

このように、制限が少ない点やほぼ全ての銘柄が対象な点がメリットです。ただし、後述するもう一つの信用取引と比較すると、株式を借りる際に発生する貸株料や金利が高めに設定されているというデメリットもあります。

制度信用取引

証券取引所のルールに基づいて行う信用取引です。対象は、証券取引所が定めている基準を満たした銘柄のみに限定されています。

また、返済期間も定められており、原則として6カ月です。6カ月の間に決済しなければならないため、短期もしくは中期での運用を考えている人に向いているといえるでしょう。

制限が多く自由度は低いですが、貸株料や金利が一般信用取引よりも安いため、利用する人は少なくありません。

空売りのメリット

貯蓄のイメージ

(出典) pixta.jp

空売りには複数のメリットがあります。具体的にどのようなメリットがあるのか紹介します。自分に合った手法か確認し、実際に取引するか検討する際の参考にしましょう。

下げ相場でも利益を狙える

下げ相場でも活発な取引が可能で、利益を狙えるのが空売りのメリットです。現物取引の場合は、上げ相場でなければ利益を得るのが難しい状況になります。下げ相場のときは、一般的に株価が下がるまで待たなければならず、取引が滞り利益が得られにくくなるというデメリットがあります。

一方で空売りは下げ相場でも活発に取引でき、利益を出すことが可能です。現物取引と空売りの両方の手法を使い分けることで取引の幅が広がり、上げ・下げ相場の両方で利益を得られる可能性があります。

リスクヘッジとして使える

保有している株式に対するリスクヘッジとして使えるのもメリットです。例えば株価が下落しても、手元にある現物株を一定期間売れない場合など、空売りを用いることで損失をカバーできます。

一般的に現物株の株価が下がったときは、上げ相場まで待つか、損失を最小限に抑えるために損失を覚悟で売却する方法が取られます。

しかし株価の下落が予測されるときに、現物株を売却せずに空売りを利用すれば、下げ相場において利益を得られ損失の軽減が可能です。予測が外れ、空売り後に株価が上がったとしても、現物株を引き渡すことで損失を抑えられます。

短期投資で利益を得られる可能性も

株価が乱高下するような安定しない相場においては、短期投資で利益を得られる可能性があります。株価の動きは、上昇するよりも下落する方が速いというのが一般的な傾向です。株価が下落すると不安感を覚える投資家が増え、値下がりの動きが早まるというのが理由の一つです。

下降の動きが早くなることで、数秒から数分間という短時間で売買を繰り返す『スキャルピング』や、1日の間に売買を繰り返す『デイトレード』などの短期投資により、利益を得られる可能性が高まります。

ただし、いずれも利益率が低く、発注ミスが起こりやすいというマイナス面もあるため、注意が必要です。

空売りのデメリット

株価分析する女性

(出典) pixta.jp

空売りの仕組みはシンプルで、現物取引よりも利益を出しやすく、メリットが多いと感じている人もいるかもしれません。しかし、実際にはデメリットもあるため、きちんと把握した上で判断する必要があります。どのようなデメリットがあるのか見ていきましょう。

ハイリスク

空売りのデメリットは、ハイリスクである点です。予想に反して相場が上昇した場合、上昇した分だけ損失も大きくなります。

下落の場合は0円以下には下がらず限度がありますが、上昇には限度がありません。例えば、50万円だった株価が下がっても、0円以下になることはないため、50万円の損失で済みます。

一方、500万円に上昇した場合は、マイナス450万円と大きな損失です。いつか株価が下がるだろうと待ち続けると、最終的に莫大な損失を出してしまうリスクがあるため、注意しましょう。

そのほかにも、一定の損失が出た際、追加で保証金を差し入れる『追証(おいしょう、追加保証金の略)』が発生するリスクもあります。支払いが不可能な場合は強制的に決済が行われ、取引ができなくなるケースも珍しくありません。

売買手数料以外にもコストがかかる

株式を売買する際にかかる売買手数料以外にも、さまざまなコストがかかります。例えば、証券会社から株式を借りる費用として『貸株料』がかかります。

貸借される株式が不足すると発生する『品貸料(逆日歩:ぎゃくひぶ)』も、支払う必要のある費用の一部です。前述した通り、一定の損失が出た場合は『追証』も発生します。

このようにさまざまなコストが発生するため、空売りの取引が長引けば長引くほどコストもかさみます。利益よりもコストが上回ってしまう可能性もあるという点を覚えておきましょう。

空売りのやり方とポイント

現金と口座

(出典) pixta.jp

メリットとデメリットを把握した上で、実際に空売りをやってみたいと思っている人もいるのではないでしょうか。空売りの具体的なやり方を、順を追って紹介します。注意点など大切なポイントについても確認し、実際に始める際の参考にしましょう。

信用取引口座を開設する

空売りを行うには、証券会社に総合口座を開設後、『信用取引口座』を開設する必要があります。証券会社は数多くあり、それぞれ手数料などが異なるため、比較して検討するのがおすすめです。実際に空売りをしている人や詳しい人が身近にいる場合は、アドバイスをもらうのもよいでしょう。

なお、申し込みをすれば、誰でも口座開設ができるというわけではありません。信用取引は現物取引よりもハイリスクであるため、口座開設にあたって基準が設けられていたり、審査が行われたりするケースが多いのです。一般的には、保有する金融資産や投資経験などが判断基準とされます。

取引を始めるには証拠金(保証金)が必要

信用取引を行うには、証券会社が定める証拠金率に見合った証拠金(保証金)を、担保として入金する必要があります。現金だけでなく、投資信託や株式など有価証券で代用することも可能です。

実際の証拠金や証拠金率は証券会社によって異なりますが、最低証拠金は30万円以上で、証拠金率は30%以上とされています。

取引可能額は、証拠金の額により決まります。例えば、証拠金率30%で30万円を証拠金として入金した場合は、最大で100万円(30万円÷30%)の取引が可能です。

銘柄を選び注文する

開設した口座に証拠金を入金したら、取引したい銘柄を選び注文しましょう。銘柄を選ぶ際には、株価のトレンドに注目することが大切です。トレンドとは、上昇・下落・横ばいといった株価の動きのことです。

空売りの場合は、チャートのトレンドラインなどの動きから、下落が予測される銘柄を選びます。初心者でどれを選べばよいのか分からない場合は、日経平均株価の構成銘柄から選ぶのがおすすめです。東京証券取引所一部上場の銘柄なので、選びやすいでしょう。

また、空売りはハイリスクであるため、特に初心者の場合は少額の取引から始めることも大切なポイントです。

返済期日までに反対売買を行う

信用取引の種類によって返済期日は異なるものの、期日までに反対売買、もしくは現引・現渡しにより証券会社に返済する必要があります。

空売りの場合の反対売買とは、売った株式を買い戻すことを指します。現引と現渡しは、どちらも信用取引の決済方法です。現引は買い付けた代金で株式を受け取ることで、現渡しは同銘柄・同株数の株式と引き換えに約定代金を受け取ることです。

なお、返済期日が来ると強制的に決済が行われるため、期日を意識しながら株価の動きを見極める必要があります。また、手数料などを支払う必要があるため、空売りで発生した差額がそのまま利益もしくは損失になるわけではない点も覚えておきましょう。

構成/編集部

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