NTTドコモの企業内研究所であるモバイル社会研究所では、シニアのSNS・メールに関する調査を実施。回答結果をグラフにまとめて発表した。
本調査は2023年1月に訪問留置法(調査員が訪問し調査を承諾頂いた方に紙で質問票を配り後日回収)で行なわれたものだ。
調査開始以降初めてLINEがメールを上回る
メールとSNSの利用状況を示したグラフが図1になる。調査開始以降初めて、LINEがメールを上回った。メールの利用は大きく下がってはいないで、多くのシニアがメールとLINEを併用していることがわかる。また、Facebook、Twitter、Instagramの利用率は約10%前後で大きな変化は見られなかった。
図1. メール・SNS利用率(関東)
「LINE」「Instagram」は女性が、「メール」「Facebook」「X(Twitter)」は男性が高い傾向
次にLINEとメールの利用率を性年代別に分析してみた。いずれのサービスも60代の方が70代より高いことがわかる。
そして同年代で比較すると「LINE」「Instagram」は女性が、「メール」「Facebook」「X(Twitter)」は男性が高い傾向にあるようだ。
2023年6月15日のレポートで報告したように、男性は女性よりパソコンの利用時間が長く、女性は若干だが男性よりスマホの利用時間が長い。利用している機器の違いがメールとLINEの差と関連していると推察できる。
図2. 性年代別メール・SNS利用率(全国)
関東のシニアはメール・SNSの利用率が高い
最後に地域別の利用率をチェックしてみた。表1のとおり、関東が全サービスで全国平均を上回る利用率となっている。LINEとメールは地域によって、10~20ポイントほど差がある状況だ。
表1. 地域別メール・SNS利用率(全国)
調査概要 「2023年シニア調査」
調査方法/訪問留置調査
調査対象/全国・60~79歳男女
有効回答数/1,350
サンプリング/QUOTA SAMPLING、性別・年齢(5歳刻み)・都道府県の人口分布に比例して割付。
調査時期/2023年1月
関連情報
https://www.moba-ken.jp/whitepaper/
構成/清水眞希