博報堂の「博報堂SDGsプロジェクト」は、4回目となる「生活者のサステナブル購買行動調査2023」を実施。回答結果をグラフにまとめて発表した。本稿では、その概要をお伝えしていく。
年代別では10代(16~19歳)が最も高く認知率77.6%、知名率91.2%に
「SDGs」について「内容を知っている(よく知っている+ある程度は知っている)」を合わせた認知率は20~69歳で54.0%(前回50.5%)だった。
一方、「内容は知らないが名前を聞いたことがある」まで含めた知名率は81.9%(前回80.8%)で、昨年からの伸びは緩やかになっている。
年代別では10代(16~19歳)が最も高く、認知率77.6%、知名率91.2%。その他の年代でもSDGs理解が進み、すべての年代で認知率が5割、知名率が8割超となっている。
買い物の際の環境・社会意識度は年々上昇。10~20代の若年層を中心に拡大
買い物の際、環境・社会に与える影響を意識しているかを10点満点で聞いたところ、20~69歳の平均値は4.98点となった。
初回調査(2019年)の4.66点から年々高くなっており、環境・社会を意識した購買行動が徐々に拡大。中でも10代と20代が昨年から大きく上昇している。
サステナブル購買行動の傾向に大きな変化なし。リユース品売買など「サーキュラー(循環)」な行動に広がり
「ミニマル(最小限)」「ロングライフ(長期的)」「サーキュラー(循環)」というサステナブルな購買行動の傾向は大きな変化はなかった。
10~20代(16~29歳)では特に、「不要になったがまだ使えるものは人にあげたり売ったりする」「新品を買わずに中古品を買う」「新品を買わずに借りたりシェアしたりする」といった「サーキュラー」や「シェア」に関する行動が全体より10~20pt高い。
「サステナブルな商品」に対してイメージするのは「自然な」「優しい」
「サステナブルな商品」についてイメージする言葉を聞いたところ、「自然な」(33.7%)がトップ、次いで「優しい」(24.7%)。「自然環境の保護」や、「地球環境に優しい」「人に優しい」などから連想されるようだ。
続いて「すべての人に関係がある」(20.9%)、「グローバルな」(20.2%)がランクイン。SDGsでうたわれている「誰一人取り残さない」というメッセージや、SDGsが国際的な取り組みであることが意識されているのかもしれない。
<調査概要>
調査手法/インターネット調査
対象者/16~79歳の男女5,156名 直近2~3か月に食品・飲料・日用品・衣料品などを購入した人
※分析時は人口の性年代構成比に基づきウェイトバック集計を実施。数値はWB後を使用
対象地域/全国
調査時期/2023年2月27日~28日
調査機関/株式会社H.M.マーケティングリサーチ
関連情報
https://www.hakuhodo.co.jp/news/newsrelease/105603/
構成/清水眞希