「相続土地国庫帰属制度」とは？相続したいらない土地を国に引き取ってもらう時の条件

2023年4月27日から「相続土地国庫帰属制度」が始まりました。相続したいらない土地を国に引き取ってもらえる制度ですが、利用に当たってはいくつかのハードルが設けられています。

本記事では相続土地国庫帰属制度について、利用時に留意すべきポイントをまとめました。

1. 相続土地国庫帰属制度とは

「相続土地国庫帰属制度」とは、相続した土地を国に引き取ってもらえる制度です。一定の要件を満たす相続土地は、負担金を支払えば国庫に帰属させることができます。

遠方の土地や管理の難しい土地が相続されると、適切な管理が行われずに荒廃したり、度重なる相続によって所有者が不明となったりするケースが多数見られます。こうした状況を改善するため、2023年4月27日から相続土地国庫帰属制度が始まりました。

2. 相続土地国庫帰属制度の対象土地・対象者

相続土地国庫帰属制度の対象となるのは、相続人が相続または遺贈（遺言による贈与）によって取得した土地（共有持分を含む）です。

生前贈与を受けた土地や、相続人以外の者が遺贈を受けた土地については、相続土地国庫帰属制度を利用できません。