大注目が避難用の多ポケットベストの用意
そして五つ目が、今回、メインで紹介したい、避難用の多ポケットベストである。玄関近くに避難用リュックを用意している人は多いはずだが、それに上乗せする、リュック同様に両手が空く避難用ベストである。リュックとの違いは、例えば避難所に身を寄せるにしても、貴重品、身の回り品などを常に身につけておける、というメリットもあるからである。
最近購入した多ポケットベストは軽量メッシュ素材で、夏でも有効。ジッパー、またはベルクロで開閉できるポケットは前部に大小、深いものを合わせて13か所、そして背中にも深い大型ポケットが付いた、合計14か所のポケット+2か所のモノを吊るせるDカンを備えたもの。夫婦で1着ずつ用意している(着間違えないように黒とカーキで色分け)。
前下部のジッパー開閉式大型ポケットのひとつは開けてあり、財布やスマートフォンなどを入れるスペースとしている。前部のほかのポケットに入っているのは、ミニノート&ペン、スマートフォン用モバイルバッテリー、ウェットティッシュ、ティッシュ、ボディ用のウェットティッシュ、ミニラジオ&スペア電池、イヤフォン(スマホのTV受信アンテナとしても)、衛生用品として薬セット、絆創膏、アルコール消毒液(マキロン)&コットン、粗塩(少量の水とともに虫に刺された部位に擦り込むとかゆみ解消の効果あり/自衛隊のアイデア)、マスク、ミニ歯ブラシセット、折り畳み水筒、家族と愛犬の写真&災害用名刺(家族、愛犬とはぐれた場合用に本人写真と連絡先を記した名刺)、紙の電話帳(スマートフォンが使えず、公衆電話を利用するときに使用)、小銭(2000円程度)とテレフォンカード、ホイッスルなど。胸部左右にあるDカンには、ジェントスのキーホルダー型のミニLEDライトを左右にふたつかけてある。
背中の大きく深いポケットには、エマージェンシーアルミブランケット、タオル、下着、愛犬用エチケット袋&防臭袋、折り畳み水筒、近隣避難所MAPなどを入れてある。つまり、到底、一般的な衣服、ズボンのポケットに入り切らない避難用アイテムが、スッキリとベスト1枚の中に収められ、かなり優秀な多ポケットベストだと満足している(本来はフィッシング用ベストのようだが)。※反射シールは筆者が後付けしている。
愛犬と暮らしているならペットカートが災害時に威力を発揮する
関東大震災からちょうど100年。備えあれば憂いなし。今一度、自身と家族の防災、避難について考え、準備しておきたい。そうそう、愛犬と暮らしているなら、災害時にはペットカートが役に立つ。地面には様々なハザードがあり、裸足で歩かせるのは危険だからである。ペットカートの多くは底部などに物入れもあり、荷物を運ぶのにも重宝する。
文・写真/青山尚暉