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ラク家事、セキュリティー強化、暮らしがもっと快適になるIoT住宅はどこまで便利になったか?

2023.08.27

荷物の受け取りを効率化するIoT宅配ボックス

アエラホームの「S-STYLE」にも搭載されているLIXILのスマートホームシステム「Life Assist2」は、IoT住宅やスマートホームを実現する機能がそろう。

2022年10月に開設したIoT実験住宅「みらいえらぼ」においては、Life Assist2に電動シャッターや浴室、他社機器のエアコンなどを連携させるなど、研究開発を進めている。特に他社機器を含めたオープンイノベーションを推進している点は注目といえる。

「Life Assist2」ではIoT宅配ボックス「スマート宅配ポスト」との連携も可能だ。

同商品は玄関ドアの外に設置する鍵のかかる宅配ボックスで、在宅・不在問わず宅配業者が宅配物を入れられるため、不在時に荷物を受け取れるのはもちろん、在宅時も非対面にて受け取れるのは便利だ。また受け取りだけでなく、荷物を入れて集荷依頼をしておけば発送も可能だ。

「スマート宅配ポスト」イメージ

そして一番の特徴は、スマートフォンと連携し、荷物が届いたときの通知や解錠、宅配ボックスに搭載されているカメラで投函・取出しなどの作業の録画・視聴が行える点にある。

●「スマート宅配ポスト」の開発経緯

同社のエクステリア事業部で商品開発に携わった向中野雄彦氏は「スマート宅配ポスト」の開発経緯について次のように述べる。

「スマート宅配ポストは2018年に発売した商品で、開発を始めたのは2017年。当時は、共働き世代の増加に伴いEC市場が急速に拡大し、再配達およびそれに伴う環境への負荷が社会問題となっていました。解決のためには、エンドユーザー様の負担を減らすだけではなく、EC事業者・宅配業者と連携した情報共有ができるような取り組みが必要になってくると考えました。

開発にあたり、『待ち受け家事』と呼ばれる宅配便の受け取りを待ち受ける必要性から時間拘束やストレスを感じる課題なども踏まえ、宅配BOXで『受け取る+α』ができないかを模索しました」

当時は戸建て住宅向けの宅配BOXでIoT連携したものは市場にほぼ存在しなかったため、苦労したという。調査、協議、試作、改善を重ねることで現在の形を実現した。

機能はもちろん、デザインも細やかな曲線など何度も調整して細部までこだわったことで、各デザイン賞の受賞にもつながった。本体色はブラック、プレーンホワイト、シャイングレー、ディープグレーとシンプルかつスマートホームにふさわしいスタイリッシュさが際立つ。

これから新築住宅を建てようとする際には、利便性や環境配慮のためにIoT住宅を検討することも選択肢の一つとなりそうだ。

文/石原亜香利

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