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メタバースを活用し五感を使った提案手法が実現!企画・設計から施工の過程まで効率化できる大和ハウスグループの「D’s BIM ROOM」

2023.08.25

■連載/阿部純子のトレンド探検隊

「BIM」+「WHITEROOM」+「truss」の連携で生まれた仮想空間「D’s BIM ROOM」

大和ハウスグループである、大和ハウス工業南国アールスタジオトラスの3社は、商業施設や事業施設などの建物の3次元(3D)モデルを、XR技術を活用することでメタバース「D’s BIM ROOM(ディーズビムルーム)」として可視化させる技術を開発した。

D’s BIM ROOMでは、デジタルモデリングを使用して、初期設計から建設、保守、廃棄に至るまで、建築資産のライフサイクル全体にわたる情報管理の仕組み「BIM」を使用している。

建設業界では、デジタル技術やデータを活用することで働き方改革や人材不足、技術継承などの課題解決に繋げる DXが加速しており、BIMは建物の 3D モデルを作製することで平面図などの各種設計図作成ができるため、平面ではイメージしにくい建物を、施主や関係者へ立体的に分かりやすく説明したり、設計業務の効率化を図ったりすることが期待されている。

大和ハウス工業では 2017年から BIMの推進を開始し、2020年には大和ハウス工業が建設する全ての商業施設や事業施設の設計業務においてBIM化が完了。施工業務や見積業務などにおいても BIM化を進める中、2021年よりオンラインで建材を選定するクラウド管理システムを有するトラスと BIM の連携を開始した。

さらに、パソコンやヘッドマウントディスプレイ等を使用してメタバース体験ができる、企業向けメタバースプラットフォーム「WHITEROOM」を有する南国アールスタジオとBIMの連携も実施。

WHITEROOMはマルチメディア、マルチユーザー、マルチデバイスに対応しており、企業のユースケースを踏まえて多機能化が可能であることから、大手製造業、大学病院などでも導入されている。

D’s BIM ROOM はWHITEROOMとも連携させることで、XR用のモデルを別途作製する必要がないため、短時間でスムーズに設計図書との整合性を担保した3Dモデルを作製することが可能となった。

ユーザーがパソコンやタブレット、ヘッドマウントディスプレイなどのデバイスを使用し、計画する建物の建設予定地でメタバースのD’s BIM ROOMに入ることで、実寸大の外観イメージや色味、周辺環境との距離感などをリアルに近い形で体験ができる。

D’s BIM ROOMは、異なるデバイスとの組み合わせも可能で、時間や場所に限らず、同じメタバース内に同時に遠隔の施主や担当者が複数(最大50名まで)でアバターとして参加でき、メタバース内で会話や資料共有を行うことができる。

VR(仮想現実)とMR(複合現実)の双方に対応しているため、使用するデバイスによって、会議室での打ち合わせにはVR、建設地での打ち合わせではMRなど、状況に応じて利用することも可能だ。

また、建物内にいるような感覚で、建物のプラン提案から竣工前まで、建物の大きさの確認や内装の色決め、家具の配置などの打ち合わせを行うことができることもメリット。

建物の壁や床、天井などに利用される建材には、色やデザインが豊富にあるため、選択肢が多岐にわたるが、カタログ上の小さなサンプルでは、壁材や床材など大きい面積を占める建材のイメージが湧きにくいといった点が指摘されていた。

D’s BIM ROOMでは、クラウド建材管理システム「truss」の建材データベースに登録されている壁材約3万アイテム、床材約2万アイテム、天井材約1万アイテムの中から、実寸大で実物に近い色味や建材の候補を比較できるため、イメージギャップの解消にも繋がることが期待できる。 

「D’s BIM ROOM体験イメージ」

【AJの読み】多くの変更が生じる企画・設計・施工の過程を効率化できる

D’s BIM ROOMは、「BIM」を推進してきた大和ハウス工業と、企業向けメタバースプラットフォーム「WHITEROOM」を有する南国アールスタジオ、オンラインで建材を選定するクラウド管理システム「truss」を有するトラスの3社の連携で、XR技術を活用することでリアルに近いメタバースを実現した。今年9月より、大和ハウス工業が建設する商業施設や事業施設などにおいて検証を進めながら、順次導入していくという。

BIMデータをWHITEROOMと連携させることでD’s BIM ROOM内で打ち合わせし、決定した事項は、BIM やtrussに瞬時に反映できるため、数多くの変更が生じる企画・設計・施工の過程において、より効率的に共同作業が進められるようになる。併せてシームレスな情報共有、意思決定を行うことができるため、生産性向上や業務効率化を図ることも期待されている。

文/阿部純子

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