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脱水症に詳しい医師が警笛!軽く見てはいけないスポーツをしている時の水分補給テクニック

2023.08.27

真夏にスポーツやトレーニングを行う際は、特に注意したい脱水症。熱中症にもつながることから、意識的に適切な水分補給を行う必要がある。

今回はスポーツ時の水分補給の方法について、医師で熱中症や脱水症に詳しい谷口英喜氏の新著「いのちを守る水分補給~熱中症・脱水症はこうして防ぐ」や同氏の見解をもとに紹介する。

熱中症は死亡リスクだけでなく後遺症の恐ろしさもある

熱中症についてニュースで報じられる際、熱中症による死亡者数にフォーカスされることが多い。しかし死亡だけでなく、重度の熱中症により、重い後遺症に苦しめられる人が多数存在するという。

熱中症の後遺症には、中枢神経障害による高次機能障害で記憶力が悪くなったり、成長を妨げられたり、身体の一部が動かなくなってしまうなどの症状がある。日本救急医学会の『熱中症診療ガイドライン 2015』にも、熱中症の後遺症は脳障害をはじめとした中枢神経障害と書かれている。

「熱中症の大きな要因の一つは脱水症ですが、脱水症によるダメージを受けやすい臓器は、脳、消化器(胃・腸)、筋肉の3つです。このうち、一度、障害を受けたらもとに戻らない臓器が脳、 いわゆる中枢神経です。熱中症にともなう脱水症により脳血流が減少し、さらに異常高体温が加わると、脳神経に障害が生じます。その結果として、高次機能障害(記憶力低下や判断力低下)や麻痺、嚥下機能障害、歩行機能障害などの後遺症が残ることがあります」(谷口氏)

子どもや健康な成人で後遺症が残るほどの熱中症は、非日常的なシチュエーションである暑熱環境下での激しいスポーツや労働の現場で多く発生するという。

●後遺症対策はまず身体を冷やして、脱水への対処を

「熱中症の後遺症を防ぐためには、体温を下げるとともに、迅速な脱水症の治療が必須です。熱中症のような症状、例えばフラつく、ぼーっとするなどが少しでも現れたら、即座にクーラーの効いた涼しい場所に移動させ、確実かつ迅速に水分補給を実施します。脱水症になったら、すぐに経口補水療法あるいは輸液療法(病院での点滴)がなされることが後遺症を残さない上で非常に重要です」(谷口氏)

スポーツやトレーニング時の水分補給にまつわるリスク

ところでスポーツやトレーニング時の水分補給は、生理的機能の維持に役立つだけでなく、疲労感を減らし、運動能力、パフォーマンスの向上にも寄与するため、非常に重要だ。

いくつかの研究では、体重1%以上の脱水は、課題遂行能力、反応時間、短期記憶、および気分状態などの認知機能を低下させることを実証しているという。

さらに暑熱環境にさらされることは、性別に関わらず、判断・認知能力に負の効果を誘発する可能性があるといわれている。

ただし、過剰な水分補給はよくない。生命を脅かす運動関連低ナトリウム血症(EAH)につながることがあるという。症状としては、低ナトリウム血症に伴う意識レベルの低下、けいれん、昏睡など、浮腫による心不全、肺水腫などが起こり得るという。

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