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マツキヨが異業種コラボでアパレル事業に参入した理由

2023.08.24

2022年3月には、「マツモヨキヨシ」のロゴから「マ」をシンボリックに用いたスクエア型の新ロゴを発表しました。

新ロゴは店舗のイメージとして定着していますが、すべての店舗への展開までには時間がかかります。そこで、新ロゴの認知を広げていくためにも身近なものに落とし込んではどうかというアイディアが出ました。

私たちが開発している商品は、日用品、医薬品、化粧品、食品など基本的に家の中で消費されているものですが、アパレルだったら、お客様が身に着けて外を歩いてくれることで、「マ」の新ロゴを街で見かける可能性が出てくると思ったのです。

「マ」のデザインがアパレルとして通用するのか、まずは、商品化目的ではなくバッグ、マグカップ、時計、クッションなど、イメージとして「マ」のロゴを入れたデザインを商品に落とし込んでみて、新しいマツキヨの楽しさが表現できるのか検証しました。この結果、新ロゴを身に着けた人を見かければ、これってかっこいい、面白いと感じていただけるのではないかと確信し、アパレルに取り組むことにしました。

――コラボ企業選定の経緯と、企業コラボで開発するにあたってこだわった点は

メッセージとして「マツキヨブランドってクールだよね」ということを打ち出していきたいと考え、いかにかっこよくおしゃれだと感じていただくか、デザインはもとより、コラボしていただく企業の選定にもとことんこだわり、マツモトキヨシのブランドについての考え方を丁寧に説明して、納得していただくまで時間をかけました。

今回コラボさせてもらったアパレルブランドはそれぞれ個性的で素晴らしいブランドですので、マツキヨブランドとコラボレーションすることで生まれるシナジーを意識して商品化を進めました。

マツモトキヨシのカタカナロゴの斜角度は19度で、社内では「マツキヨスラッシュ」と呼んでいます。

PATRICKとコラボした「matsukiyo スニーカー」は、PATRICKのブランドロゴの斜線とマツキヨスラッシュと非常に親和性が高いことに着目して、「マ」のデザインと共存できるブランドはPATRICKしかないとコラボの相手としてお願いしました。

PATRICKでは今までガンダムやシナモンロールなどキャラクターとのコラボなども手掛けていますが、当社とのコラボは意外だと思われたようです。賛否両論あったと思いますが、最終的にドラッグストアとのコラボも斬新で面白いと納得いただき実現できました。

また、PATRICKはメイド・イン・ジャパンで靴職人が作っているこだわりのブランド。ものづくりの姿勢、企業の方向性に共感できたことも理由のひとつです。

デザインでこだわったのは「マ」のバランスです。基本的なデザインコンセプトはこちらから提示しましたが、「マ」の大きさや角度によって全く印象が異なるため「マ」のロゴをどのような見せ方をするか、4回ほど試作をしていただきました。企業コラボでこれほど試作を作ったのは稀とのことでした。

デザインの肝になる「マ」はリフレクターになっており、ライトで照らすと光る仕様になっています。カラーの黄色はコーディネートのアクセントに、黒はスタイリッシュな印象になります。

「matsukiyo キャップ」は幅広い世代に人気のブランド「NEW ERA」とのコラボです。NEW ERAも100年以上の歴史があり、90周年のマツキヨと同じく長い歴史が共通であったことからコラボが実現しました。

シューズと同じく帽子でも「マ」の大きさによって印象が違ってしまうため、数ミリ単位で「マ」の大きさの調整をしました。Z世代に人気の平つばの9FIFTYは「マ」の見え方を主張するデザインが特徴です。

世代、性別を問わず幅広く使えるデザインのベーシックな9FORTY、そして9THIRTYはブリティッシュカーキーでスタイリッシュさを出しました。9THIRTYと白いTシャツをコーディネートすれば涼しげな印象になります。

「matsukiyoTシャツ」は、セレクトショップの草分け的存在であるユナイテッドアローズのEC限定のレーベル「info. BEAUTY&YOUTH」とのコラボ。トレンドの肩が落ちたルーズなスタイルで、力が抜けたおしゃれな印象のデザインに仕上がっています。

肩の部分をタコバインダー縫製したり、ステッチをダブルにしたりと細かい部分もかっこよさを追求。マツキヨスラッシュの角度19度に合わせて「マ」を19 個あしらったデザインを採用しています。

サーモマグとのコラボ「matsukiyo サーモマグ」は、さまざまなアパレルブランドとのコラボ実績があることからアパレルとの相性の良さ、パッキンが簡単に外れて手入れがしやすいなど使い勝手の良さから選ばせていただきました。真空二重構造により優れた保温、保冷効果があり、スポーツドリンクの対応も可能です。

――今後のアパレル商品の展開について

マツモトキヨシ=ドラッグストアという既成概念にとらわれずに、斬新で驚くような商品、突き抜けた発想の商品に積極的にチャレンジして、生活者のライフスタイルを変革していきたいと思っています。そうした意味から、今後はアパレルだけでなく、広い視点でチャレンジングな商品を出していきたいと考えています。

〇スラッシュの角度が似ている!からはじまって、“マ”じめにコラボした「matsukiyo スニーカー」

カラー:マッ黒(ブラック)、マッ黄色(イエロー)
サイズ:35~46(約 22.5cm ~約 28.5cm)
価格:1万9800 円

〇長い歴史と人気ブランド同士で“マ”ジでカッコいい 「matsukiyo キャップ」

カラー:マッ黒(ブラック)、ブリティッシュカーキー(9THIRTYのみ)
サイズ:フリー
価格:9FIFTY 4950 円、9FORTY・9THIRTY 4400 円

〇普段着でも、なにかカッコいい!とにかく“マ”を寄せ集めた「matsukiyoT シャツ」

カラー:マッ黒(ブラック)、マッ白(ホワイト)
サイズ:S、M、L、XL、XXL
価格:5500 円

〇“マ”ジで使えるマグボトル「matsukiyo サーモマグ」

カラー:マッ黒(ブラック)
サイズ:360ml
価格:4180 円

商品は自社オンラインストアと、一部店舗にて数量限定で販売中。

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