新スタジアム・アリーナ
地方経済活性化の切り札として注目されているのが、野球、サッカー、バスケットボールなどのスポーツや音楽イベントを通じ、数万規模の人々を定期的に集客できるスタジアム&アリーナだ。2025年までに20拠点を整備する経済産業省とスポーツ庁が打ち出した「スタジアム・アリーナ改革」を背景に、全国で新施設が建設ラッシュを迎えている。
地方創生に詳しいムガマエ代表の経営コンサルタント・岩崎剛幸氏は「施設内のテナント、周辺地域の飲食、宿泊、観光などは地域に経済波及を生むとともに、新たな雇用創出にもつながります。スタジアム・アリーナは今後の地域活性化、地方創生の重要なキーワードといえますね」と読む。
成功へ導くには4つのポイントがあると岩崎さんは続ける。
「『エスコンフィールドHOKKAIDO』が力を入れているような年間継続集客を確保するための営業活動と、行政・企業が連携したイベント、観客を呼びやすい立地の提供。そして『エスコン』の新庄剛志監督、『今治里山スタジアム』の岡田武史さんのように、施設の顔となる人物も不可欠でしょう」
新たなランドマークが地域連携のハブとなることにも注目したい。
複合施設、ホテル、映えのある景観や名所などを備えた総合的な街づくりも大事。スポーツや音楽イベントを目当てに地方を巡る、新しい旅のスタイルが生まれるかもしれない。
◆主な新スタジアム&アリーナ一覧
『エスコンフィールド』は周辺エリアを含めた北海道ボールパークFビレッジを形成。世界初導入の球場一望温泉&サウナなど目玉施設が目白押し。
取材・文/安藤政弘