コロナ禍が追い風になったDIYブーム。最近はブームもひと段落したが、ちょっとした修理は自分でするなど、生活にDIYらしさを取り入れている人は多いのではないだろうか。今回は、キャンドゥで販売されている「充電式電動ドライバー」(1320円)を紹介。日常のDIYシーンで活用できるかレポートする。
ほめどころの多い充実の中身
本製品は、電動ドライバー本体にくわえ、先端ビットが10種類、USBケーブルが1本付属する。USBケーブルは本体の充電用で、容量は800mAh。ケーブルの差し込み口は本体底部にあり、LEDランプが消灯するとフル充電。ゼロからフル充電まで2時間ほど要し、30分ほど作動する。コードレスなので、電源から離れた屋外でも使用できるメリットは大きい。
使用時には、適切な先端ビットを選び、本体先端のビットチャックに差し込む。ビットチャックは磁石になっており、スムーズに装着できるようになっている。それから、回転切り替えスイッチを押して、左回転か右回転かを決める。
ハンドルをひねって「ストレートタイプ」に変形
購入時の本体は、直角近くに折れ曲がった、いわゆる「ガンタイプ」だが、狭くて奥にあるネジ締め作業に適した「ストレートタイプ」に変形できる。これには、上部のボタンを押したまま、握りの部分を右にひねればよい。
ネジ締め作業時は、トリガーを引く。トルク3Nm、回転数220rmpで先端ビットが回転する。この時、先端そばの下部にあるLEDライトが光るため、暗所でも作業できる。
実際に使ってみて性能を確認
トルクと回転数は、数千円台の電動ドライバーよりも低いのが気になったが、はたして実際の使用で不都合はないか試してみた。まずは、通常のねじ回し作業から。ちょうどパソコンデスクを購入したので、その組立作業に使ってみる。
先端ビットを六角レンチにして、締め付ける。これは、まったく問題なく、1秒もかからずしっかりと締め付けが完了。逆回転にして緩める作業も、同様にあっさりとできた。実は筆者は、電動ドライバー初体験だが、今まで手で回してた手間はなんだったの、と思うくらい。
では、ハードルを上げ、小さめのビスを用いてL字金具を木に取り付けてみる。最初のゼロコンマ何秒かは、ビスがいたずらに空回りするばかりで、木に貫入していかない。しかし、次の瞬間、木に穴をうがち始め、あっという間に最後まで入った。性能面での不安は解消した。
トルクが要る本格的な業務用としては厳しいだろうが、日常使いとしてはこれ一本で全く問題はないと思う。一点難を上げれば、幅の狭い空間では、横面へのネジ締め作業は、本体の大きさが仇になることがある。その対策として、軸の短い手回しドライバーは常備しておいたほうがいい。
■商品詳細
商品名:充電式電動ドライバー
価格:1320円
原産国:中国
材質:ABS樹脂、炭素鋼
商品サイズ:130mm×136mm×39mm
種類:―
撮影・文/鈴木拓也