「GLC」は2015年にデビューしたプレミアムミドルサイズのSUV。デビュー後、2020年と2021年にはメルセデス・ベンツのSUVの中で、ベストセラーになっている。全世界での累計販売台数は260万台をオーバーするヒット作だ。「GLシリーズ」のSUVは「GLA」「GLB」「GLC」「GLE」「GLS」がある。
その「GLC」が初めてのフルモデルチェンジをして日本に上陸した。ニューモデルは、全幅は1890mmと変わっていないが、ホイールベースは15mm、全長は50mm長くなっている。スタイリングはフロントデザインが標準仕様で、グリルを縁取るクロームトリムをアンダーガード調のクロームトリムが特徴。AMGラインは立体的なメルセデスマークのスリーポインテッドスターと、開口部の大きなフロントバンパーが存在感を強調している。このAMGラインパッケージは60万円のオプションだ。
高級感を感じさせるインテリア
サイドラインはエッジやラインを大幅に減らし、曲面を強調している。さらにウインドラインはリアにかけてなだらかに上昇させ、スポーティさを演出している。リアビューはコンビネーションランプをスリムにし、バンパー内蔵でクロームトリムのエクゾーストエンドが左右に出ている。
内装も新しいデザインになった。ダッシュボードは上下に完全に分かれている。上の部分は横長の液晶パネルだ。ドライバーの正面には速度やエンジン回転が表示される。そのパターンもジェントル/スポーティ/クラシックと3つのデザインと、ナビゲーション/アシスタンス/サービス/オフロードの4つのモードを選択することができる。試乗中はスポーティとナビゲーションのモードを多用した。ちなみにスポーティで表示されるエンジン回転計は6000回転がリミットで4600回転からレッドゾーン。「GLC」はデーゼル車のみの販売となっている。
パワーユニットは、直列4気筒2.0ℓのディーゼルターボを搭載している。エンジンと中速トランスミッションの間にマイルドハイブリッドシステムを配置。マイルドハイブリッドは、最大で23PS、200Nmのブーストが可能で、モーターによりスムーズな発進や加速が得られる。2.0ℓディーゼルエンジンも、表記上は先代の2.0ℓディーゼルと同じだが、実際はクランクシャフトの形状を新しくしたことで、1950ccから1992ccに排気量がアップ。さらにピストン素材を新しくしたことで冷却効果も高められているので新設計に近い。