子育てをする地域・エリア次第で、子どもの人格形成に大きな影響を及ぼす可能性がある。そのため、定住する街の治安や周辺環境を、慎重に品定めしている親御さんは多いに違いない。
そんな「子育て世代が気になる街」について、不動産・住宅情報サービス「LIFULL HOME’S」ではこのほど、「プロ野球選手を多く輩出している街」「治安がいい街」「ファストフードが多い街」それぞれのランキングを発表した。
「プロ野球選手を多く輩出している街」1位は甲子園常連校がある「横浜市金沢区」「大阪府大東市」
WBCやエンゼルス大谷翔平選手の活躍で盛り上がる野球。野球は子どもの習い事としての人気も根強く、プロを夢見て練習に励むお子さんも多いのではないだろうか。「プロ野球選手を多く輩出している街」は、そんな未来のスター選手を目指す子どもたちにとっても最適な環境かもしれない。
現役プロ野球選手・メジャーリーガーの出身高校の所在地をもとに算出したところ、首都圏では「横浜市金沢区」、関西では「大阪府大東市」がそれぞれ1位となった。「横浜市金沢区」の横浜高校、「大阪府大東市」の大阪桐蔭高校をはじめとし、上位にランクインしたのは、いずれも甲子園出場経験を多数もつ野球の名門校がある街(行政区)だった。
プロ野球では高校時代にドラフト指名を受ける選手の割合が最も多いため、強豪校のある街が上位に入ったと考えられる。
<集計方法>
プロ野球・メジャーリーガーの出身高校の所在地より算出
提供:データスタジアム株式会社(2023年7月5日時点)
「治安がいい街」は、「川崎市麻生区」「京都府長岡京市」が1位に。繁華街や歓楽街の少なさが好影響か
住む街に「治安の良さ」を求める人は少なくない。なかでも、子育て世代はわが子の安全を考えて、「家を買うなら治安のいい地域に…」との希望を強く持っていることが多い。
「治安がいい街」ランキングは、人口5万人以上の自治体を対象に、さまざまな犯罪の件数(刑法犯認知件数)を人口で割った犯罪発生率を比較した。
1位となったのは、首都圏が「川崎市麻生区」、関西では「京都府長岡京市」という結果だった。
「川崎市麻生区」は、区の中心にある新百合ヶ丘駅周辺が「風俗営業禁止区域」に指定されており、新宿から乗り換えなしで20分という利便性の良さがありながら繁華街や歓楽街が少ないことが治安の良さにつながっていると考えられる。
「京都府長岡京市」も京都市中心部へ電車で10分、大阪市中心部へ約30分とアクセス抜群ながら深夜まで営業する飲食店が少ないこと、また長岡天満宮、光明寺など観光資源が多く、警察や地元組織の見回りなどが徹底されていて、古くから住み続けている住民も多いことなどが治安の良さに貢献していると思われる。
首都圏では神奈川県、関西は京都府の街が上位をほぼ独占しており、治安の良さで住む街を選ぶなら、神奈川県・京都府の街から探してみるのも良さそうだ。
<集計方法>
警視庁、神奈川県警察、千葉県警察、埼玉県警察の令和4年刑法犯認知件数(確定値)より算出
※人口5万人以上の市区を対象
「ファストフードが多い街」は、「東京都新宿区」「兵庫県姫路市」が1位。外国人観光客の増加も影響
子どもや若者に人気の高いファストフード店。近年は手軽な食事ができる定番店として、ファミリー利用も多くなっている。
「ファストフードが多い街」は、大手ファストフードチェーン10ブランドの店舗数を合計してランキング。結果は、首都圏では「東京都新宿区」、関西では「兵庫県姫路市」が1位となった。
人が集まりやすい都心の街がランクインする一方、ファミリー層の多い郊外の街も上位入りしているのは、家族で利用する傾向が強まっていることの表れだといえそうだ。
また、関西地域で姫路城のある「兵庫県姫路市」や大阪城のある「大阪市中央区」などが上位になっているのは、コロナ禍が落ち着き、外国人観光客の数が復調傾向にあることとの関連もあると思われる。
<集計方法>
※マクドナルド、ケンタッキーフライドチキン、モスバーガー、ウェンディーズ・ファーストキッチン、ファーストキッチン、ロッテリア、バーガーキング、フレッシュネスバーガー、ドムドムハンバーガー、サブウェイの合計数のデータをもとに算出
※提供:MapFan(運営:ジオテクノロジーズ株式会社)
出典元:株式会社LIFULL
構成/こじへい