車内のUSB type-Aから充電ケーブルを使ってスマートフォンなどを充電する際、充電が遅いと感じたことはないだろうか。
車内でのスマホ充電はUSB type-C PDが早い
実は、標準的なUSB type-Aでの充電は、最新かつ高速のUSB type-Cに比べ、その規格の違いから遅くて当然。しかも、USB type-Cの最上位となる、ノートPCの充電まで可能にしたUSB type-C PD(パワーデリバリー)を使えば、最大240W(最新のUSB PD EPR対応の場合)の電力が供給できるようになる(理論値。それが可能なクルマは今のところない)。つまり、USB type-Aで充電するより、USB type-C PDで充電したほうが、圧倒的に早く充電できるということだ。
しかし、現在販売されているクルマに装着されているUSB type-CポートのPD対応は進んでいない。例えば最新のプリウスやクラウン、エクストレイルでも最大5V/3Aだ。一部車種のオプションでPD 45W出力に対応するUSB type-Cポートが用意されている程度である。
ところで、愛車により多くのデータが転送でき、急速充電能力に優れるUSB type-C(最大15W)、あるいはその上位のUSB type-C PDのポートが付いていても、最適な充電ができるとは限らない。接続するコードの品質、PD規格対応か否か次第なのである。
市販のUSBケーブルはピンキリで、品質によって充電スピードが変わることもあるという。筆者はこれまで安物のケーブルを使っていたが、とくにUSB type-A→USB type-C(スマートフォン側)での充電は、びっくりするぐらい遅い。自宅から1時間程度の目的地に着くまで充電しても、充電スピードはかなり遅く、気持ち程度の充電しかできなかった。
そこでいろいろ調べたところ、まずは高品質なコードを使うことと、シガーソケットに接続するUSB type-C PDに対応したDC-USBプラグを増設することがベストであることが判明。例えば、USB type-AとUSB type-Cポートを備えた亜鉛合金ボディのDC-USBプラグA+C PD20Wと、1.2mの高品質ナイロン皮膜ケーブル(USB type-C/Aに対応)がセットになっているセイワの「D615 DC-USBプラグA+C PD20W C/A to Cケーブルセット」だ。”PD20W”によってバッテリー0から50%充電まで約30分でOK(iPhone13を純正ケーブルで充電した例)と謳われるアイテムである。