ポケモンを活用したプログラミング教材が、2022年より全国の小学校などに無償で提供されている。学習効果などについて、ポケモン・ウィズ・ユー財団の新井賢一さんに伺った。
小・中の一貫教育を行なう佐賀県多久市立東原庠舎西渓校では、小学3年生の授業に採用。授業を担当した古川卓先生は「個々のレベルに合った学習ができるすばらしい教材」と話す。
一般財団法人ポケモン・ウィズ・ユー財団
事業グループ リーダー
新井賢一さん
生徒だけでなく指導にあたる先生の意欲向上効果も
小学生が熱心に向かうPCの画面では、動き回る「ピカチュウ」をモンスターボールでゲットするゲームが展開されている。「ポケモンプログラミングスタートキット」を使った小学校の授業風景だ。
「日本の子供たちは、海外に比べるとICT機器の活用がまだまだ遅れています。ゲームから始まったポケモンだからこそ、子供たちがプログラミングを楽しむ取り組みができるのでは、と考えました」
キットの開発ではプログラミング教育に知見を持つ放送大学教授の中川一史氏が監修を行なった。
「先進的にプログラミング授業を実践している先生方にもヒアリングしました。プログラミングが苦手な先生でも、授業ですぐ使えるスライドや、ゲームが楽しくなるヒントカードを用意しています」
現在は、全国2000以上の小学校でダウンロードされ、横浜市では包括連携協定に基づき、小学校での採用が進んでいる。
「子供たちが集中して取り組んでいると好評です。先生方も子供たちと一緒に楽しんでくださっていて、授業のモチベーションアップにもつながっているようです」