2台のホーネットを乗り比べてみた!
やって来たのは、レッドバロンが運営する『ライディングスクール岡崎』。ビギナーからベテランまでが、ライディングスキルの向上を目指すための二輪車専用の施設です。
用意されていたのは、2台の2007年式のホーネットでした。ホーネットといえば、中古車市場で人気を集める250cc直列4気筒のスポーツバイク。生産終了から15年以上が経つ現在も高値で取引されています。
外観だけを見ると2台は非常に見た目が良く、中古車市場では美品として取り扱われるはず。しかし、片方はレッドバロンによってメンテナンスが施された車両で、走行距離は3万9246km。もう片方はキャブレターとリアサスペンションに不具合があり、走行距離は2万8902km。
この2台を乗り比べて、メンテナンス前後でどれほど性能の違いがあるのかチェックしてみましょう。
まずはメンテナンスされているホーネットに乗ってみると、乗り心地は快適そのもの。
何よりも、走行距離がもうすぐ4万kmになるにもかかわらず、スムーズな加速に驚きました。ブレーキング時も車体が安定し、ホーネットらしいメリハリのある走行が楽しめました。
続けて不具合のあるホーネットに乗ってみると、アクセルを開けても、途中で加速が頭打ちになるような感覚がありました。接地感もフワフワとしていて安定感がありません。
コース内は路面が安定し、スピードもそれほど出せません。その環境でこれだけの違いが感じられるのだから、公道ではもっと明らかになるはずです。正しくメンテナンスされていることがいかに大切か、身をもって実感しました。
失敗しない中古バイクの選び方
先ほども書いた通り、2台の違いは外観ではわかりませんでした。どちらかを選ぼうとすると、多くの方が走行距離で判断し、メンテナンス前の2万8902kmの車両を選んでしまうのではないでしょうか。
個人売買、または信頼できないショップで購入した中古バイクに不具合が見つかった際は、自力でパーツを手に入れる必要があります。特にメーカーのパーツ保管期限(生産終了から7年)を過ぎた絶版バイクは、パーツを手に入れるのも一苦労。せっかく購入したバイクを高額で修理する羽目になり、運が悪ければ手放すこともあり得ます。
──そう考えると、絶版バイクであっても独自にパーツを確保してメンテナンスしているレッドバロンのバイクは、ライダーにとって何よりも有難い存在です。
そして万が一の故障の際、最大で3年間のパーツ供給を含む修理を受けられる『パーツ保証制度』がある点も安心です。
「中古バイクの購入で失敗しないためには、どうすればよいのだろう?」
一人のライダーとして実感したのは、「バイク自体を選ぶことも大切だけど、信頼できるお店で購入することが何よりも重要」ということ。安心・安全なバイクライフを送るために、皆さんも参考にしてみてくださいね。
文/高木はるか
アウトドア系ライター。つよく、しぶとく、たくましくをモットーにバイクとキャンプしてます。 愛車はversys650、クロスカブ110、スーパーカブ90。
高木はるかの記事は下記のサイトから
https://riding-camping-haruka.com
編集/inox.