世代を超え誰からも愛されるポケモンは、今や地方創生の起爆剤にもなっている。地域の特色とポケモンの持つ魅力をうまくマッチングさせることで、新しい地元の名物になりうるのだ。
イベントなどでの情報発信から次世代育成まで
神奈川県横浜市は、先進的にポケモンとの連携事業を進めている。その背景について、横浜市にぎわいスポーツ文化局にぎわい創出戦略課の小野仁さんは語る。
「アジアからの観光客が増加している横浜と、アジア進出にも注力する株式会社ポケモンの両者で情報発信のターゲットが重なっていたことがきっかけでした」
同イベントの19年実績は、経済効果約181億円のほか、海外メディア露出効果も約5億円にのぼった。
「今まで横浜のことを知らなかった方に認識していただく機会になりました。並行してポケモン・ウィズ・ユー財団との協定など、次世代育成に資する取り組みを一緒に模索したいと考えています」
地域活性化から未来の価値創出まで、ポケモンの可能性は無限大だ。
ポケモンとともに〝進化〟してきた街、横浜
【1】横浜にピカチュウが大量出現!
2014年から2019年までの毎年夏に、横浜みなとみらいの各地でピカチュウが登場するイベント『ピカチュウ大量発生チュウ!』を実施。19年の開催時は延べ2000匹以上のピカチュウが出現した。特製のラッピングトレインやパレードなど、様々な催しで横浜を盛り上げた。
2019年のイベントでは、横浜美術館にプロジェクションマッピングを投影。LEDの衣装をまとったピカチュウによる華麗なパフォーマンスも。
延べ2000匹以上のピカチュウが大集合!
2019年を最後に開催されていなかった。しかしWCS2023に合わせて、ピカチュウのパレード「Pikachu Gathering!!」が行なわれる予定。
【2】『ポケモン GO』リアルイベントに15万人が熱狂
年に1度開催される『ポケモン GO』最大のリアルイベント「Pokémon GO Fest」。2019年8月、横浜で日本初開催「Pokémon GO Fest 2019 Yokohama」が行なわれた。7日間で15万人が参加し、2400万匹以上のポケモンがゲットされた。
【3】ピカチュウがこども食堂を訪問
横浜市は2022年11月に一般財団法人 ポケモン・ウィズ・ユー財団と協定を締結。事業の一環として、2022年12月に港北区にあるこども食堂「下田ほっと食堂」にサンタの衣装を着たピカチュウと応援隊が訪問。ワークショップなどを楽しんだ。
なかなか出会えないサンタピカチュウと記念撮影