生活に欠かせない冷蔵庫ですが、常に稼働している家電製品ということもあり、電気代がどれくらいかかるのか、消費電力がどの程度なのかが気になるという人も多いのではないでしょうか。
そこで、冷蔵庫の消費電力に基づいた電気代の目安の計算方法についてご紹介します。電気代の高騰も気になるところなので、冷蔵庫を買い替える前に、ぜひチェックしてみてください。
目次
冷蔵庫の消費電力はどこに書いてある?
冷蔵庫の消費電力は、基本的に各製品のカタログに記載されています。各メーカーのHPに製品の仕様やカタログが確認できる場合は、事前にこちらをチェックしておくのがおすすめです。
例えば、パナソニックの「NR-F659WPX」の場合、下の画像のように公式HPには年間消費電力や定格消費電力が記載されています。
【参照】パナソニック/NR-F659WPX 詳細(スペック)
冷蔵庫の電気代は消費電力から目安を計算しよう
1年間の電気料金の目安は、「年間の消費電力量×1kWhあたりの電気量単価」という計算式から求められます。年間の消費電力量は、先ほどご紹介した通り、各製品のカタログやスペック表を確認しましょう。
1kWhあたりの電気量単価は、執筆時点で約31円と定められています。こちらは公益社団法人 全国家庭電気製品 公正取引協議会が定めた電気料金の目安単価で、実際の単価は個人と電力会社との契約によって異なるので、正確な電気代を求める場合には、電力会社のHPなどを確認しましょう。
パナソニックのNR-F659WPXを例にすると、年間消費電力量は281kWh。つまり、年間の電気料金は「281kWh(年間の消費電力量)×31円/kWh(1kWhあたりの電気量単価)=8711円」となります。1か月あたりでみると、約726円の電気料金になるというわけですね。
パナソニック/NR-F659WPX
一人暮らし向けの冷蔵庫だと消費電力、電気代はどれくらい? 1日ごと、1か月ごとの料金も見てみよう
消費電力をもとに電気料金の目安を確認する方法がわかったので、冷蔵庫のサイズをもとにだいたいどれくらいの電気料金が必要になるのかを見ていきましょう。
ノジマ電気によると、一般的な冷蔵庫の容量の目安は「70L×家族の人数+常備品分(100L)+予備(70L)」程度とのこと。一人暮らしで外食が多い人の場合は、100L~199L、一人暮らしで自炊を頻繁にする、買いだめをしたいという人の場合は、200L~299L程度が目安となっています。
【参照】ノジマ電気/冷蔵庫の選び方
たとえば、パナソニックの定格内容積が138Lの冷蔵庫「NR-B14HW」の場合、年間消費電力量は298kWh。つまり年間の電気料金は298KWh×31円/kWh=9238円。1か月ごとだとおよそ770円、1日ごとだとおよそ25円ということになります。
パナソニック/NR-B14HW
冷蔵庫の消費電力は10年前よりも少なくなっている!?
先に紹介していたNR-F659WPXは定格内容積が650Lにも関わらず、一人暮らしに最適なサイズ(138L)のNR-B14HWよりも年間の電気料金は500円近く安いという目安になっています。
このように、冷蔵庫の電気料金は、必ずしも「容量が小さいから安い」というわけではありません。特に最新のモデルでは省電力化が進み、旧モデルよりも消費電力量が抑えられていることが多くあります。
環境省の調査によると、定格内容積が401L~450Lの冷蔵庫で、2020年モデルと2010年モデルを比較すると、約37%~約43%も年間消費電力量が削減されているとのこと。年間の電気料金に換算すると、約4740円~約6090円もお得ということになります。
もちろん新製品は値が張ることもありますが、ランニングコストはお得になるかもしれません。
【参照】環境省/2020年 VS 2010年 最新家電と10年前の家電どのくらいおトク?
冷蔵庫の消費電力を減らして電気代を下げるためにできることは?
冒頭でも触れた通り、冷蔵庫は常に稼働させておくことが一般的な家電製品ですが、使い方を工夫すれば、電気料金の節約が可能です。
特に効果的なのは、「庫内の温度を保つようにすること」と「庫内を冷却するために冷蔵庫本体の熱を逃がすこと」。ドアの開け閉めを最小限に抑えたり、庫内の冷気を維持するために、温かいものは少し冷ましてからしまうのがおすすめ。また、食材の詰め込みすぎると、冷気の循環効率が悪くなってしまうので、できるだけ避けましょう。
冷蔵庫の設置場所は、壁や周囲のものから一定の距離を空け、冷蔵庫本体の熱がうまく逃げるように工夫をするのがおすすめです。
【参照】ドコモでんき/電気代を節約するには?効果的な4つの方法を詳しく解説
※データは2023年7月下旬時点での編集部調べ。
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文/佐藤文彦