ツーリングと熱中症
が、これは逆に言えばCoke ONさえ予め準備しておけば真夏の外出における煩わしさがなくなる……ということでもある。
何も体育館でのスポーツという場面に限らず、たとえばツーリングの際もCoke ONは大活躍必至。SAやPA、道の駅の自販機で喉の渇きを潤す際、現金よりもスマホを活用したキャッシュレス決済のほうが便利だ。が、高速道路のSAはともかく一般道の道の駅の自販機は、体育館と同様にCoke ONしか受け付けていない……ということもあるはず。
ツーリングの最中の熱中症は、まさに命の危機に直結してしまう。このあたり、バイクに乗らない人から「ツーリングは走行風で涼しくなるのでは?」という誤解があるのだが、とんでもない。エンジンからの熱気は、しっかり対策を施さなければ人間の命をも奪うのだ。
もちろん、最善策はストレージの中に飲み物を忍ばせておくことだ。が、どんな場合も「想定外の事態」というのは起こり得るわけで、持参の飲み物がなくなってしまった時のことも考慮しなければならないだろう。
複数人でのツーリングでは、誰か一人でもCoke ONを用意していれば非常に心強い。
いざという時の千円札も
だが一方で、「現金の必要性」にも目を向ける必要がある。
山奥の施設(と言っては失礼かもしないが)では、やはり自販機は「コインを入れるもの」と考えていいだろう。Coke ONにすら対応していない可能性が低くなく、完全キャッシュレス生活のドライバーやライダーにとっては極めて不便な環境になっていることも。
「どうしてCoke ONすら使えないんだ!?」と愚痴るよりも、ここはどうにかして現金を用意したほうが現実的だろう。
筆者は以前から「いざという時の千円札」を提唱している。キャッシュレス非対応の店や自販機に出くわした時、或いはオフライン環境下に入った時、たった1枚の千円札が金塊よりも価値を帯びるようになるからだ。これは山脈を沿うツーリングでも、東京23区のコンクリートジャングルを出歩く時でも同様である。
要は「決済手段は複数用意したほうがいい」ということだ。現金を一切持たない生活が珍しいものではなくなったからこそ、突然のイレギュラーには対応できなくなってしまう。
モバイルSuicaが使えない時のCoke ON、そしてCoke ONが使えない時の現金を用意しておくのが現状考えられる最善策だ。
【参考】
Coke ON
https://c.cocacola.co.jp/app/pay/
取材・文/澤田真一