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覚えておきたい自動車保険の等級の決定方法と割引率

2023.09.24

自動車を運転する人なら、任意保険(自動車保険)に加入しているケースがほとんどです。しかし、自動車保険の等級制度について、十分な知識を持つ人は多くありません。毎月の負担額が変わる要素なので、この機会に等級に関する知識を押さえておきましょう。

自動車保険の等級制度とは

自動車保険の等級制度とは、ドライバーのそれまでの事故履歴に基づいて、保険料の割引・割増を決める制度です。まずは等級制度の概要から理解しましょう。

保険料の割増引率を決めるための区分のこと

等級制度は保険加入者が支払う保険料の水準を決めるためのもので、一般的にはノンフリート契約における割増引率を決める制度です。

自動車保険の契約には、対象となる自動車の台数が9台以下の場合のノンフリート契約と、10台以上の場合のフリート契約があります。

個人で自動車を運転する人は、1台のみ自己所有している場合が多く、車好きな人でも所持数は3台以下であるケースがほとんどです。そのため、自動車保険はノンフリート契約を結ぶのが一般的であり、等級によって支払う保険料の金額が変わってきます。

基本的には過去に事故歴がある人は等級によって保険料が割高になり、事故や違反歴がまったくない人は保険料が相対的に割安になる仕組みです。

等級は1~20等級で区分される

ノンフリート契約の場合、等級は120等級で区分されており、等級が高いほど保険料の割引率が大きく、等級の数字が小さいほど割引率が小さくなり、1~4等級になると、保険料が割増になります。つまり過去に事故歴がある人は等級が低く、事故歴がない人ほど等級が大きくなる傾向にあるのです。

事故歴がある人はそうでない人に比べて、今後も事故を起こすリスクが高いと見なされて、一般的に割高な保険料を支払う必要があります。これは保険料の負担に関して、契約者間で不公平感を生まないための調整手段です。

仮に全ての契約者が同じ保険料を支払う必要があるとすれば、事故を起こした人は保険で補償を受けられる半面、事故を起こさない人は補償を受けられず、保険料の支払い損になる可能性があります。その非対称性を軽減するため、事故を起こすリスクの小さい人は、等級によって保険料が割安になっているのです。

ただし後述するように、同じ等級だとしても、条件により割増引率が異なるケースがあります。

自動車保険の等級の割引率

自動車保険の案内資料

(出典) pixta.jp

自動車保険における等級の割引率は、基本的に契約者の事故発生率によって異なります。割引率の決まり方や、等級ごとの割引率の例を確認しましょう。

同等級でも割増引率が異なる

前述の通り、自動車保険のノンフリート契約は、契約者ごとの事故が発生するリスクに応じて等級を分け、保険料の割増引率が決まる仕組みです。ただし同じ等級であっても、これまでの事故の有無によって保険料の額が異なります。

例えば同じ7等級でも、無事故の場合と事故の経験があるドライバーとでは、割増引率にかなりの差が生じます。また、初めて自動車保険を契約する人や高齢のドライバーは割増になる傾向があり、無事故で長く契約し続ければ、徐々に等級が上がり、大きな割引を受けることが可能です。

等級ごとの割引率例

等級による割引率は保険会社によって異なりますが、イメージとしては以下のように設定されています。

ノンフリート等級 割増引率
1等級 【割増】108%
2等級 【割増】63%
3等級 【割増】38%
4等級 【割増】7%
5等級 【割引】2%
6等級 【割引】13%
7等級 無事故の場合:【割引】27%
事故有の場合:【割引】14%
8等級 無事故の場合:【割引】38%
事故有の場合:【割引】15%
9等級 無事故の場合:【割引】44%
事故有の場合:【割引】18%
10等級 無事故の場合:【割引】46%
事故有の場合:【割引】19%
11等級 無事故の場合:【割引】48%
事故有の場合:【割引】20%
12等級 無事故の場合:【割引】50%
事故有の場合:【割引】22%
13等級 無事故の場合:【割引】51%
事故有の場合:【割引】24%
14等級 無事故の場合:【割引】52%
事故有の場合:【割引】25%
15等級 無事故の場合:【割引】53%
事故有の場合:【割引】28%
16等級 無事故の場合:【割引】54%
事故有の場合:【割引】32%
17等級 無事故の場合:【割引】55%
事故有の場合:【割引】44%
18等級 無事故の場合:【割引】56%
事故有の場合:【割引】46%
19等級 無事故の場合:【割引】57%
事故有の場合:【割引】50%
20等級 無事故の場合:【割引】63%
事故有の場合:【割引】51%

ただし初めて自動車保険を契約する場合、6等級からスタートして35%の割増となるなど、契約年数やドライバーの年齢などによっても割増引率は異なります。損害保険料率算出機構が自動車保険の参考純率に関する参考情報を公表しているので、そちらも参考にしてみましょう。

参考:自動車保険参考純率|損害保険料率算出機構

自動車保険の等級の決定方法

運転する手元

(出典) pixta.jp

自動車保険の等級の決定方法について、もう少し掘り下げて解説します。すでに自動車保険に加入している人は、自分の等級がどうなっているか確認してみましょう。

最初は6等級からスタート

初めて自動車保険に加入する場合、契約はまず6等級からのスタートです。その後、無事に事故を起こさず自動車保険を1年間使わなかった場合、翌年度の契約の等級は1等級上がり7等級になります。

さらにその翌年は8等級といったように上がっていき、最終的には1415年ほどで20等級に至るのが一般的です。安全運転を続け事故を起こさなければ、毎月の保険料が下がっていきます。

2台目からはセカンドカー割引が適用

新規の自動車保険加入は、上記のように通常6等級からスタートしますが、2台目の場合は7等級から保険を開始できるケースがあります。例えば、家族がすでに自動車を保有しており、2代目の車を対象として自動車保険に加入するならば、7等級からスタートできるセカンドカー割引の利用が可能です。

セカンドカー割引の条件は保険会社によって異なりますが、1台目の車が11等級以上の状態であり、普通乗用車や小型貨物車などの自家用8車種であるといった条件を満たしている必要があります。また、原則として1台目・2台目のどちらの所有者も、個人でなければいけません。

詳しい条件については、各保険会社のセカンドカー割引の項目を確認しましょう。

交通事故で等級ダウン

保険金支払対象の事故を起こした場合、等級が下がってしまいます。等級が上がる場合は必ず1段階ずつですが、交通事故で誰かを死傷させ賠償保険金が支払われる場合や、他者の所有物を壊してしまった場合などは、一気に3等級以上ダウンする保険会社がほとんどです。

また、保険対象の自動車が火災や盗難などの被害に遭って保険金の支払いを受けた場合や、保険で自動車の傷を直した場合などは、1等級ダウンするケースが多いでしょう。

ノーカウント事故例

たとえ事故を起こしてしまっても、等級に影響がない場合もあります。

例えば、ドライバーをはじめ保険対象の車両に乗車していた人が死傷した際に保険金が支払われた場合や、車の故障で利用したロードサービスの料金が保険で賄われた場合などが該当します。さらに、ファミリーバイク特約や弁護士特約が適用される場合なども、等級に影響しない保険会社は少なくありません。

ノンフリート等級制度に影響しない事故は「ノーカウント事故」と呼ばれます。条件は保険会社によって異なるので、詳しくは各保険会社の公式サイトを確認しましょう。

自動車保険の等級の気になる疑問

自動車保険

(出典) pixta.jp

自動車保険の等級に関して、多くの人が気になる点を解説します。契約する保険会社を変更する場合や、等級を効率的に上げる方法などを確認しましょう。

等級は引き継ぎできる?

多くの場合において、保険会社が変わっても等級は引き継がれます。保険会社を切り替える際には、既存の等級や運転履歴などが引き継がれ、新たに契約する保険会社は、それまでのドライバーの情報に基づいて等級を設定し、保険料を決めるのが一般的です。

また車を家族に譲渡する場合、一定の条件を満たすことで、当該車両の保険に関して等級を引き継げる場合もあります。

等級を上げるには?

自動車保険の等級を上げるためには、まずは安全運転を続ける必要があります。事故を一切起こさなければ、原則として契約期間が長くなるほど、等級は上がっていきます。運転中は走行速度に注意し、安全確認を怠らないようにしましょう。

さらに、保険の使い方にも工夫が必要です。どれほど安全運転を心掛けていても、事故に遭ってしまう可能性はゼロではありません。たとえ事故に遭った場合でも、車両が軽く傷ついた程度ならば、保険で直して等級を下げるよりも、自費で修理した方が長い目で見れば得なケースもあります。

等級を上げるまでの保険料と、自費で修理した場合の金額とを比較して、どちらが負担が小さいのか判断するとよいでしょう。保険をどのように利用するか、慎重に検討することが大事です。

構成/編集部

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