ピアッジオグループジャパンは、ベスパのラインナップの中で最も軽量コンパクトで、エレガントなクラシックベスパのDNAを受け継ぎながら、よりモダンにアップデートされた「Vespa LX 125 ABS」を発売した。
ベスパLXの2023年モデルでは、新たにABSを搭載して安全性を高めている。さらにGTSやプリマベーラで採用されている人気カラーで、ミントラテをイメージさせるリラックスグリーンを新たに採用し、「Live more with color(色のある暮らしをもっと楽しむ)」を求め、ずっと若い心を持ち続け、自分なりの世界を探索し発見する、チャレンジャーにぴったりなモデル。
よりモダンにアップデートされたデザイン
ベスパの魅力は、洗練された技術的な選択に加え、ベスパから伝わる情熱と興奮にある。新型LX i-getでは、ボディのフォルムは極めてエレガントで紛れもなく「ベスパ」であり、心地よく落ち着いた形状となっている。このLXは、最もクラシックなベスパの伝統に基づき、ブランドの遺産を際立たせるデザインアイデアに溢れ、モダンなラインが揺るぎないスタイルテーマを彷彿させる。
最新のLX 125 ABSは、LEDテクノロジーのヘッドランプを採用し、あらゆる気象条件下での安全性の確保だけでなく、スタイリッシュな外観も実現している。また、インストルメントパネルには、アナログ形式のスピードメーターと、燃料レベルと時刻を表示する液晶デジタルディスプレイのコンビネーションメーターを採用。このパネル上にはイモビライザー盗難防止システムの作動を示すインジケーターも付属している。
さらにUSB充電ポートが新たに装備されており、携帯電話、タブレット、小型電子機器の充電が可能となっている。フロントシールド内側には、雨具やサングラス、グローブなどの小物を収納するのに非常に便利なグローブボックスも装備され、フットボードを最大限に活用するためのバッグフックと、シート下のコンパートメントによって積載スペースも確保される。
堅牢で頑丈なシャシー構造
ベスパの独特で欠かすことのできない特徴は、堅牢で頑丈なシャシーとして機能するスチール製のモノコック構造となる。これは最先端の工法で実現したユニークで希少かつ洗練された伝統的な構造。それはベスパの頑丈で強度を誇り、高品質で同時に安定性と精度の高い走りを実現する。
フロントサスペンションは、ベスパの最も特徴的な要素の一つとなる。航空工学を起源としたこのサスペンションは、当初はパンク時にすぐフロントタイヤを交換できるように導入された。
長年に渡り幾多の絶え間ない進化を遂げ、ショックアブソーバーを搭載したシングルサイドアームは、さらに快適な走りの実現に向けて効果的なソリューションとなっている。
LX 125では、スイングアーム動作のフリクションロスを最小限に抑え、エンジンとシャシー間のリンクはダブルスイングアーム方式により、エンジンからの振動を軽減する。
ホイールはアルミニウム製で、洗練された5本スポークデザインが際立つ。11インチのフロントホイールには110/70、10インチのリアホイールには120/70のいずれもチューブレスタイヤを装着している。さらにLX 125はどんな状況でも安全に走行できるよう、フロントには直径200mのディスクブレーキに、新たにABSを装備している。
EURO 5に対応したI-GETエンジン
LX 125に搭載されたエンジンは、単気筒4ストローク3バルブ125ccの強制空冷エンジンに電子制御インジェクションを組み合わせた最新版で、EURO 5に対応。エキゾーストからギアボックスカバーの内部デザインなどの細部に至るまで、よりスムーズで静かで快適な走りを実現するために設計されている。
そしてインジェクションシステムは最適化され、効率性が向上している。ECUには気圧センサーが搭載され、「発進と停止」を繰り返す市街地でも、使用状況や標高に応じて常に最適な燃焼を実現。
極めて環境にやさしいエンジンでありながら、最高出力と最大トルクは、それぞれ10.6PS(7.9kW)/7,250rpm、10.9Nm/5,750rpmというカテゴリートップレベルの性能を発揮。市街地や幹線道路などの巡航走行において機敏さを実現している。
また自動遠心クラッチに新しい耐摩耗性素材を採用し、高度に調整されたギアボックスが経済性と快適性に貢献している。さらに大容量の7.5L燃料タンクによって、ベスパLX 125は圧倒的な航続距離を実現している。
ベスパLX時代を超越したクラシック
ベスパLXは、ブランド生誕60周年を記念して2005年に誕生した。「LX」という名前は、ローマ数字の60を意味しており、21世紀の新しい時代とベスパの伝統をつなぐ架け橋になるという使命を担っていた。以降、LXは多くの若者のシンボルであり、憧れの存在となった。
2009年からは、LXはベトナム工場で組み立てられ、EURO 3規格の新型L.E.A.D.E.Rエンジン(Low Emission Advanced Engine Range/低排出ガス先進エンジン)が採用された。LX 2017では、伝統的なベスパを象徴する特徴的なフォルムはそのままに、主にその心臓部、つまり性能と効率を向上させる新型I-getエンジンを搭載し、生まれ変わった。また新形状のネクタイやホイールなど、いくつかの外観パーツをリニューアルした。
エレガントでクラシックなベスパのDNAを受け継ぎながら、よりモダンにアップデートされた2023年型ベスパLXは、クリーンな125ccエンジンにABSを搭載している。
【メーカー希望小売価格】
462,000円(税込)
【主要諸元】
■エンジン
形式:i-get 4ストローク空冷単気筒 SOHC 3バルブ
総排気量:124cc
ボア×ストローク:52mm×58.6mm
最高出力:10.6HP(7.9kW) / 7,250rpm
最大トルク:10.9Nm/5,750rpm
燃料システム:電子制御式燃料噴射システム
トランスミッション:自動無段階変速(CVT)
クラッチ:自動遠心乾式クラッチ
■車体
フレーム:スチール製モノコックボディ
フロントサスペンション:片持ちリンクアーム油圧式サスペンション
リアサスペンション:4段階スプリングプリロード調整機構付きモノショックアブソーバー
フロントブレーキ:油圧式200 mmステンレススチール製ディスク ABS
リアブレーキ:機械式110 mmドラムブレーキ
フロントタイヤ:110/70-11“
リアタイヤ:120/70-10“
■寸法
全長/全幅:1,770mm/705mm
ホイールベース:1,280mm
シート高:785㎜
車両重量:120Kg
燃料タンク容量:7.5L
製造国:ベトナム
関連情報:https://www.vespa.com/jp_JA/models/lx/
構成/土屋嘉久(ADVOX株式会社 代表)