「トレカ取引」が盛んになっている。
トレーディングカードにも希少価値の高いものが存在し、中には一財産当てられるくらいのものも存在する。そして、ヤフオクやメルカリでもトレカの売買が日々どこかで行われているのだ。
そんなトレカ取引を強く意識したサービスが日本郵便から7月19日に登場した。『ゆうパケットポストmini』である。
これを利用することで、お互いの氏名や住所を知られることなく「薄型の商品」を郵送することができる。
住所を知られることがない封筒
個人情報の取り扱い。21世紀の今、これは極めてデリケートな問題である。
これはジェネレーションギャップを生み出している部分でも有り、たとえば昔の芸能人や野球選手の住所は年鑑を見ればしっかり確認できた。あの長嶋茂雄や王貞治の住所も年鑑に書いてあったのだから、昔はやはりおおらかだったのだ。
が、それも今は昔。他人の住所は最も漏洩させてはいけない項目である。そして、ネットのCtoC取引の際も相手に個人情報を知られたくない……という人も今では多い。
ゆうパケットポストminiには、そのような顧客の希望が反映されている。
このサービスは楽天ラクマ、ヤフオク、PayPayと連携し、スマホのカメラでQRコードを読み取って取引に関する各種情報を認識する仕組み。つまり、出品者が購入者の個人情報を知ることはなくなり、さらに「送り状作成」という厄介な仕事も省略することができるのだ。
ゆうパケットポストminiの封筒サイズは、
外寸 長辺21.6cm×短辺17.8cm
内寸 長辺21.1cm×短辺16.8cm
であり、取り扱い可能重量は2kgまで。これらをはみ出さない限りトレカ以外のものも郵送可能ではあるが、同時にトレカ取引を強く意識したサービスであることは間違いない。
ハガキに変わる「主力商品」
年賀状を含むハガキは、その取扱量が年々減っている。
筆者自身、最後にハガキを書いたのはいつだろうか? 実は昔から年賀状すら書かない主義で、もちろん向こうから年賀状が届くこともあまりない。せいぜい、日頃お世話になっている中古二輪車店から届くくらいか。
では、筆者の生活は日本郵便のお世話にまったくなっていないのかというと、決してそうではない。ヤフオクで購入した品物を届けてくれるのは、赤いスーパーカブに乗った郵便局員だ。そういう意味で、実は郵便の存在感・存在意義はより増しているのだ。
故に、ゆうパケットポストminiの登場は「時代の流れ」である。