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1923年の関東大震災からまもなく100年、7割の世帯で「自宅の防災対策ができていない」

2023.08.09

まもなく迎える帰省シーズン。新型コロナウイルス感染症が5類感染症に移行したことにより、今夏は久しぶりに帰省する人も多いのでは。

また今年は1923年に発生した関東大震災から100年という節目の年でもあり、9月1日の「防災の日」を前に自宅はもちろんのこと、離れて暮らす親と防災対策について話し合っておくことも大切だ。

ということで、パナソニックは離れて暮らす親の防災について意識調査を実施。回答結果をグラフにまとめて発表した。

全体の91.8%が多発する自然災害に不安を感じている

ここ数年、地震や大雨、洪水などの「自然災害が多発している事に、不安を感じていますか?」という問いについて「とても、不安を感じる」(47.6%)「どちらかといえば、不安を感じる」(44.2%)と、不安を感じている人は91.8%にのぼることがわかった。

自由回答では、「50年とか100年に一度という大雨が毎年降っていて、その上、我が家は川沿いなので不安」「防災商品や食料の備えはしているが、それが十分なのかもわからなく不安」といった声が上がっていた。

自宅の防災対策ができていないと感じている人は全体の68.1%

「防災商品や食料の備えなど、ご自宅の防災対策はできていると感じますか?」との質問には、「あまりできていない、と感じる」(46.0%)と「全くできていない、と感じる」(22.1%)を合わせて68.1%と過半数が「できていない」と感じている結果となった。

自由回答では、「やや不安だけど自分は大丈夫と思ってしまっているので防災対策していない」という声や、「大きな地震を経験したので次はしっかり準備をしておこうと思った」といった声も聞かれた。

65.0%が「離れて暮らす親の防災対策が十分にできていないと感じている」

一方、「離れて暮らしている親の自宅について、防災対策は十分にできていると思いますか?」という質問では、「どちらかというと対策ができていないと思う」(45.0%)、「全く対策ができていないと思う」(20.0%)と、65.0%の人が対策が十分でないと感じていることがわかった。

また、「離れて暮らしている親の自宅の防災について、親と話すことはありますか?」との問いには、「あまり話していない」(34.0%)、「全く話していない」(31.4%)と65.4%が防災について話していないという回答結果となっている。

離れて暮らす親の防災対策について「特に不安なことはない」が39.2%で1位

 

離れて暮らす親の自宅の防災対策について不安なことを聞いたところ、「特に不安なことはない」が39.2%で1位となったが、一方で「無事に避難ができるか」が33.6%、「災害時に必要な情報を入手できるか」と「火の元(台所やストーブの前など)が火災が起きやすい環境になっていないか」が同率で23.2%、次いで「家具の転倒対策はできているか」が23.0%と上位となり、離れて暮らす親の防災対策について、不安を抱いている要素が判明した。

調査概要

調査内容/自然災害が多発している事への​「不安な気持ち」「防災対策」​に関する意識調査
調査期間/2023年7月13日(木)~2023年7月20日(木)
有効回答数/1271名
調査主体/パナソニック株式会社
調査委託先/瞬速リサーチ
調査方法/インターネット調査

調査内容/「離れて暮らす親の防災」に関する調査
調査期間/2023年6月16日(金)~2023年6月18日(日)
調査対象/全国20~59歳の男女、親と離れて暮らしている方、親が65~89歳の方
有効回答数/500名
調査主体/パナソニック株式会社
調査委託先v株式会社クロス・マーケティング
調査方法/インターネット調査

自宅の対策も、離れて暮らす親の備えも忘れずに!専門家が解説

NPO法人プラス・アーツ理事長 永田宏和氏

Q:防災について不安を感じながらも対策していない人が多いですが、何が要因と考えられますか。

よく心理学の世界で使われる“正常化バイアス”という言葉があるのですが、「不安だけれど、自分だけは大丈夫なはず」と楽観的に思いこむような心理が働いているのではないでしょうか。人は毎日不安にかられて過ごせるかというとそんなことはないので、「色々あったけどこの間も大丈夫だったし、きっとまた大丈夫」と思ってしまいがちです。また、日本は、一つの商品に対しバリエーションが豊富で選択肢がたくさんあるため、どれを買えばよいか迷ってしまう人がたくさんいるようです。例えば、最近注目されているポータブル電源1つをとっても数千円から30万円程度するものまで相当幅があり、購入を迷う原因にもなっているようです。防災用品というのはすぐに用意をしないといけないものではないので、購入するきっかけや道筋を欲している人が多いのではないでしょうか。

Q:過去の事例から、防災対策で重要なことを教えてください。

過去の大震災で一番ダメージが大きかったのは耐震対策をしていなかったこと。家具の転倒などにより多くの方が亡くなりました。命がなくなってしまったら防災グッズや非常食なども意味がなくなってしまいます。大前提として、命を守るために家具の転倒防止を含め、耐震は本当におろそかにしてはならない部分です。
水や食料も重要ですが、一番目に揃えるべきものは携帯トイレ。忘れがちな人も多いですが、阪神淡路大震災のときにも悲惨な状況となりました。長期間断水しても乗り切れるだけの携帯トイレの数を確保しておくことが大切です。防災グッズでも、一般的な情報と実際の被災者から聞いた話とにはギャップがあります。「懐中電灯は片手がふさがってしまい救助ができなかった」「部屋全体を照らすにはランタンがあった方が良かった」「軍手で瓦礫を運ぶ際、釘が刺さってけがをした人も多く、革の手袋が必要」といった事例もあるので、被災者の声から学び、備えることが重要です。

Q: 離れて暮らす親や祖父母のためにしておきたい防災対策はありますか。

帰省のタイミングで安否確認の方法を話し合うのはもちろん、防災グッズや非常食を定期的に送るなどするのはいかがでしょうか。「親のことが心配で守りたい」という気持ちも一緒に伝わると思います。
また、耐震と家具の転倒防止を確認することも非常に重要です。高齢の方は自分で家具を留められない方も多いので、お盆で帰省した際などに代わりに対応してあげるとよいでしょう。対策しておけばよかったと後で後悔することがないよう、自分だけでなく大切な親や祖父母はどうかという目線で考えることが大切だと思います。

Q:特に高齢者の防災で気を付けるべきことや、災害時に起きやすいトラブルがあれば教えてください。

高齢者はハンディを持っていることが多いですが、そのような方に向けた救援物資というのは届きにくいのが現状です。避難生活の中で体調を崩さないよう、必要なものを自分自身や家族が準備しておくことが大切です。例えば、持病に必要な薬を1カ月分程度ストックしておいたり、食べてはいけないものがある人は自分用の非常食を用意したりしておきましょう。また、避難所の仮設トイレは和式の場合もありますが、高齢でしゃがめない方もいるので、自宅の使い慣れた洋式トイレにかぶせて使用できる携帯トイレを揃えておくことも重要です。視力が低下している高齢者も多いため、ランタンのような明かりを準備することも有効です。

Q: 備蓄品の中で、ぜひ備えておいたほうがよい家電や防災グッズを教えてください。

在宅避難が推奨されている今の時代に用意しておきたい防災グッズとして挙げた12選のうち、家電では「LEDライト」などの明かりと「携帯ラジオ」です。2人以上で住んでいる方であれば、明かりはリビングとキッチン、トイレの空間照明用に最低3個は必要です。明るくて点灯時間が長く、丈夫で安定感があるものがおすすめです。携帯ラジオは乾電池も一緒に用意しましょう。長期化することを考えて、3回は交換できるように多めに準備しておくと安心です。また、情報収集にはTwitterなどのSNSも有効なので、停電しても携帯電話を充電できる電池式の充電器も大変役立ちます。家電以外だと、介護用品の「口腔ケア用ウェットティッシュ」はとても便利で、断水して歯磨きができないときに使えるほか、お箸やスプーン、炊飯器などもすぐに拭けます。水と非常食、携帯トイレは1週間分を目安に準備しておきましょう。

関連情報
https://panasonic.jp/battery/contents/safety/goodslist.html

構成/清水眞希

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