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日本は〝熱意ある社員〟の割合が世界最低レベル、人的資本開示で企業に求められる従業員のエンゲージメント対策

2023.08.08

人的資本開示でも「従業員エンゲージメント」が項目化

米調査企業のギャラップが6月13日に公表した「グローバル就業環境調査」(※)によると、エンゲージメントの高い従業員の割合が、日本はわずか5%と調査した145か国中最低であることが明らかになった。
※Gallup, Inc.「State of the Global Workplace: 2023 Report」

2023年3月期より大企業に対して義務化された人的資本開示でも、「従業員エンゲージメント」が項目に含まれていることもあり、対策が急務となっている企業も多いはず。

実際にエンゲージメントへの関心は年々高まっており、「人事施策の成果指標」として追求するものにエンゲージメントを挙げている人事が、1万名以上の企業で57.1%、3000~9999名の企業で44.1%、700~2999名の企業でも38.2%に達している(※)。
※リクルートマネジメントソリューションズ(20212021)「第6 回人事アンケート」

そんな中、働き方のコンサルティングや企業の人材育成を支援するリクルートマネジメントソリューションズから「エンゲージメントの高め方」について紹介するリポートが届いたので、その内容を再構成して紹介したい。

エンゲージメントの定義

代表的なものは、仕事への前向きな姿勢や受け止め方を表す“ワーク・エンゲージメント”だろう。また、組織への貢献意欲やコミットメントなどを表す“従業員エンゲージメント”という概念も存在する。

そこでリクルートMSでは、ワーク・エンゲージメントと従業員エンゲージメントを、「仕事」「職場」「会社」という3つの対象に照らす形で定義している。

どのようにエンゲージメントの向上に取り組んでいったらいいのか、迷う場面も多いはず。その場合は、まずこの3つのエンゲージメントの観点で自社の状態を構造的に捉え直すことで、さまざまな人事課題の解決につなげやすくなるはずだ。

エンゲージメントを高める要因

3つのエンゲージメントには、それぞれを高める要因が複数ある。仕事であれば「一人ひとりが仕事や自分の特徴を理解して仕事場面で活かせているか」という観点、職場であれば「メンバー同士の関係性が良く、業務のPDS がちゃんと回っているか」という観点などだ。

エンゲージメント向上にはサーベイを活用したPDCAサイクル

エンゲージメントの向上を目指す際、組織サーベイで人や組織の状態を可視化することが多いが、組織サーベイを使ったエンゲージメント向上の取り組みがうまくいっている企業は多いとはいえない現状もある。

そこでサーベイで現状を把握し、課題設定、効果的な施策実施、検証とつなげていくことで、着実にエンゲージメントを高めることができるだろう。

毎年サーベイを実施し、それを活用し続けることは、従業員と一緒になって会社をより良くしていく取り組みを進めているともいえる。

会社全体の一体感(求心力)を高めると同時に、従業員一人ひとりが自分ごととして気づきを得ながら解決に動き出す自律性(遠心力)も高めることができる。

それこそが会社や組織と従業員との双方向性を生み出し、メンバーシップとオーナーシップのあるエンゲージメントの高い状態を作り出していくはずだ。

関連情報
https://www.recruit-ms.co.jp

構成/清水眞希

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