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夏休みこそ火の用心!アウトドアで料理をする時に事故につながるNG行動

2023.08.06

いよいよ夏本番。本格的なアウトドアシーズンを迎えるにあたり、安全にキャンプやバーベキューを楽しんでもらうため、独立行政法人製品評価技術基盤機構[NITE(ナイト)]は以下のような注意喚起を行った。

ガス製品の使用前に気を付けること
・製品とガスカートリッジの接続部に劣化や汚れがないか、正しく接続できているか確認する。
・点火前に異音や異臭がしないかをチェックし、ガス漏れしていないことを確認する。

ガス製品の使用中に気を付けること
・こんろ全体を覆うような大きな鍋や鉄板など放射熱の大きな調理器具は使用しない。
・ガスカートリッジが過熱されるような、誤った使い方をしない。

炭の使用時に気を付けること
・カートリッジガスこんろを使って炭の火おこしをしない。
・ガストーチを使用する際は、大きく傾けて使用しない。
・一度火を点けたら、着火剤の継ぎ足しをしない。

アウトドア調理時の火の扱いで気を付けるポイントを確認し、安全に楽しく夏を楽しむための注意点の詳細をお伝えしていこう。

アウトドア調理時に発生している事故の状況

近年、青空の下で開放的な時間を楽しめることからアウトドアレジャーがブームとなっている。矢野経済研究所によると、国内のアウトドア用品・施設・レンタル市場規模は2025年度には約3700億円に達するという予測も出ている。

そんなアウトドアレジャーの楽しみのひとつが、キャンプ飯やバーベキューなどのアウトドア調理だ。

しかし、アウトドア調理時にガス製品(※1)や炭、着火剤などを誤った使い方をしてしまうと、一瞬のうちに発火や破裂などの大きな事故につながるおそれがあり注意が必要。

特に「ガストーチ」や「カートリッジガスこんろ」などのガスを燃料とする製品では、毎年多くの事故が発生しており、NITEに通知された製品事故情報(※2)では、2017年度から2022年度の間に合計154件あった。

バーベキューやキャンプでの火おこしや炙り料理などで使用される機会が増えたことと、海外製の粗雑な作りの製品が市場に多く出回ったことが要因と考えられる。

事故事象の多くは『漏れたガスに引火した』ケースと『過熱されたガスカートリッジが破裂した』ケースの2つで、やけど等の被害が発生している。

『漏れたガスに引火』した事故の原因は製品の不具合によるもの(=ガス製品の使用前の問題)が多く、『ガスカートリッジが過熱されて破裂』した事故の原因は、ほとんどが誤使用・不注意によるもの(=ガス製品の使用中の問題)が多い。

(※1)本記事では、アウトドア調理時に使用するガス製品として、「ガスカートリッジ」、「ガストーチ」、「カートリッジガスこんろ」を対象としている。
(※2)消費生活用製品安全法に基づき報告された重大製品事故に加え、事故情報収集制度により収集された非重大製品事故や ヒヤリハット情報(被害なし)を含む。

ガス製品の使用前に気を付けること

・購入時は、各事業者(製造・輸入・販売)の連絡先を確認する

製品の不具合によってガス漏れを引き起こした事故の中には、事業者が不明なものもあり、特にインターネットでの購入では、事業者に問い合わせようとしても連絡先が不明な場合がある。製品を選ぶ際には、事業者の連絡先が確かなことを一つの基準としてほしい。

・接続部の劣化や汚れがないか確認する

ガス製品とガスカートリッジを接続したときに気密性が保たれるために付いているOリングが長期間使用によって劣化すると、気密性を保てずにガスが漏れる原因となってしまうことがある。使用前にしっかりと目で見て、変形や傷がないかを確認しよう。

また、接続部周辺に小さな砂利やごみが付着していることでも、接続部を傷つけたり隙間ができたりする原因になるので、使用前に汚れがないかも合わせて確認しほしい。

・機器にガスカートリッジが正しく接続できることを確認する

ガスカートリッジを接続する際は、取扱説明書の指示に従って正しく接続すること。誤って接続された状態で使用すると、ガスが漏れ、火災に至るおそれがある。

接続後に異音や異臭などがある場合、ガスが漏れているおそれもあるので直ちに使用を中止すること。機器の破損が考えられる場合、購入店や製造事業者に問い合わせを。

・点火の前に、異音や異臭がしないかを確認する

Oリングや接続部の異常は目視では確認し難いこともある。そのため、接続時に、ガスの漏れる音(シューという異音)や臭いがしないかを確認すること。

ガス製品を使用中に気を付けること

・放射熱の大きな調理器具は使用しない

カートリッジガスこんろに対して、こんろ全体を覆うような大きな鍋や鉄板などの放射熱の大きな調理器具は使用しないように。

鉄部からの放射熱(鉄部から発生した熱)によってガスカートリッジが過熱され、内圧上昇によりガスカートリッジが破裂するおそれがある。

また、プラスチック製バルブが溶けると、ガス漏れが発生することで引火につながったり、引火した炎がガスカートリッジをさらに過熱することで破裂につながったりするおそれも。

・ガスカートリッジが過熱されるような誤った使い方をしない

ガス製品を使う際に、風で火が消えないようにする目的でボンベの周囲をレンガやコンクリートブロックなどを風防代わりに囲ってしまうと、熱がこもり、ガスカートリッジが過熱されることで破裂するおそれがある。

調理器具の大きさや種類だけでなく、取扱説明書で禁止されている誤った使い方をしないように気を付けてほしい。

また、ごとくを裏返しにして保管していたカセットこんろをそのまま使用するなどして、ごとくの位置が上下逆さ状態のまま火を点けてしまうと、火が内側に回り込んでガスカートリッジを過熱する原因になるので、大変危険。

・ガスカートリッジは、熱源のそばに置かない

ガスカートリッジには燃料として可燃性ガスが使用されている。ガストーチやガスカートリッジをこんろや焚き火などの熱源のそばに放置してしまうと、破裂のおそれがあり、大変危険。自動車内や砂浜、アスファルトの上など直射日光の当たる場所にも注意が必要だ。

炭の使用時に気を付けること

・炭の火おこしをする際は、カートリッジガスこんろを使用しない

カートリッジガスこんろを用いて炭の火おこしをしてしまうと、炭の熱によってガスカートリッジが過熱され、内圧上昇によりガスカートリッジが破裂するおそれがある。

火おこしは、着火剤や火おこし器、ガストーチなどを用いてそれぞれの取扱説明書に従って正しく行うこと。

・ガストーチで炭の火おこしをする際は、大きく傾けない

ガストーチには、カセットボンベを大きく傾けたり、逆さにしたりしても使用できるタイプの製品と、使用できないタイプの製品がある。

傾けて点火し異常燃焼どちらのタイプであっても、点火時に傾けると異常燃焼のおそれがあるため、点火はカセットボンベを立てた状態で行ない、点火後はそれぞれのタイプに応じた取扱説明書で定めている使い方をするように。

異常燃焼が生じた場合はすぐにカセットボンベを立てた状態に戻すこと。大きく傾けて使用できないタイプの製品を傾けすぎると、異常燃焼が生じて大きく燃え上がり、やけどを負うおそれがある。

使用中の傾ける角度は、取扱説明書に指示がある場合を除き、45度以内を目安とするといい。

・一度火を点けたら、着火剤の継ぎ足しをしない

すでに火が点いている炭に着火剤を継ぎ足した場合、大きな炎が上がり、やけどや火災に至るおそれがある。絶対に着火剤の継ぎ足しはしないこと。特に、ゼリー状の着火剤の主原料は揮発性が高く、青白い炎で見えにくいため、注意が必要。

また、消毒用のアルコール除菌スプレー等も揮発性が高く引火しやすいため、バーベキューこんろや焚き火などの熱源の近くでは使用しないこと。

関連情報:https://www.nite.go.jp/index.html

構成/Ara

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