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ジェントルな動力性能、加速性能にうっとり!トヨタの新型「アルファード」試乗レポート

2023.08.06

今ではセダン、サルーン代わるショーファカーとしても重用されている国産ハイエンドミニバンのアルファード。ハイエンドミニバンを望む一般ユーザーはもちろん、会社役員、VIP、芸能人の愛用者も多い。

しかし、筆者としては、先代アルファードにふたつのウィークポイントがあったと考えている。ひとつは2列目キャプテンシートの振動だ。つい最近も、先代アルファードの2列目エグゼクティブパワーシートで移動したのだが、とくにアームレストの振動は、3代目となる先代アルファードのデビュー以来、正確に言うと、2017年12月のビッグチェンジ以降も気になるところであった。豪華なキャプテンシートは重心が高く、重く、またスライド機構を持つため、シート振動はかなりやっかいな課題となっていたようだ。

先代アルファードのエグゼクティブラウンジ

先代エグゼクティブラウンジシートのアームレスト

つぎに先進運転支援機能のトヨタセーフティセンスのバージョンだ。年々、アップデートされてきたものの、2022年に登場した、トヨタ車体による新型ノア&ヴォクシーに最新のトヨタセーフティセンスが与えられ(一部レクサス譲り)、その先進性や安全装備において、その時点で4代目ノア&ヴォクシーがアルファードを追い越してしまったのだ。が、新型ではトヨタ最新のトヨタセーフティセンスを採用。プロアクティブドライビングアシストやトヨタチームメイトなど、最先端の先進運転支援機能を満載。それも、ノア&ヴォクシーのものよりさらに進化した万全盤石な内容となっている。

ノア&ヴォクシー開発責任者の水澗さんと

さて、ここでは新型アルファードの公道試乗記をお届けする。試乗コースは試乗時間の都合で、横浜みなとみらい周辺の一般道と、首都高みなとみらい入り口~大黒ふ頭PAの往復となった。

最初に乗ったのは、ショーファカーとしての利用率も高い、アルファードのエグゼクティブラウンジのハイブリッド、駆動方式は先代のハイブリッドになかった2WDモデルである。

運転席に乗り込めば、前席の視界はダブルAピラーによって斜め前方を含め文句なく、シートはかけ心地の良さはもちろん、意外なほどホールド性に優れている印象が持てる。ステアリング角度が5度立てられ、より乗用車、サルーン感覚の運転感覚が得られる点にも注目だ。インパネの質感、デザインはさすがトヨタの最上級ミニバンに相応しいもので、14インチワイドディスプレーも立派だが、12.3インチのTFTカラーメーター+マルチインフォメーションディスプレイは言ってみれば見慣れた旧来デザイン。もっと大きく、先進的にしてほしかったという印象はないでもない。

2.5Lエンジン(190ps)+フロントモーター(143ps、27.5kg-m)によるハイブリッド、それも2WDの出足はもちろんモーター走行。静かに、滑らかに走り出す。トヨタのハイブリッドモデルが静かなのは当たり前とも言えるのだが、この新型アルファードはロードノイズの遮断を含め、そのレベルが違う。なにしろエグゼクティブラウンジには遮音ガラスを含む、一段と徹底した遮音、防音対策が施され、タイヤも専用開発された乗り心地や静粛性に特化した17インチタイヤを履いているからだ。

前席の乗り心地は2230kgもの車重を感じにくい軽快かつゆったりとしたものだ。ゆったりと書くとふわふわしたタッチを想像するかも知れないが、そうではない。乗員に優しい穏やかな乗り味にして、例えば段差を乗り越えたときなどのショックをしなやかに受け流しつつ一発で収めるクルマの動きの収束性の良さが際立つ。強固なボディ、フロア、そして周波数感応型ショックアブソーバーが功を奏していると言っていい。快適感ある乗り心地にしてフラットな姿勢を保つ、と言い換えてもいいだろう。

ここでは運転手としての印象だから、操縦性について言及すると、ステアリングの操舵フィールはスムーズかつしっかり。応答性は比較的穏やかに躾けられ、ステアリングを切ったときの過敏な反応、乗員が不快に感じるボディの動きを抑制しているようにも思える。

新型アルファードの走行面において、特筆すべき点のひとつが、交差点、カーブ、高速レーンチェンジでの車体の前後左右の姿勢変化の少なさだ。前席で言えば、シートの上半身のサポート性の良さと合わせ、全高、重心の高いミニバンにして、実に安心感、安定感のある運転を可能にしてくれるのだ。ショーファーもこれなら長時間の運転でも疲れないはずである。

動力性能はシステム出力が先代の197psから250psへと高められてはいるが、アクセルをちょっとラフに踏んでも、ドーンと前に出る過激な加速力とはならない。ここもまた、ジェントルな動力性能、加速性能にしつけられていると言っていい。アクセルをゆっくり、深々と踏み込めば、力強い加速力を発揮してくれることはもちろんだが。ただし、エンジンがかかると、低音域のエンジン音がそれなりに車内に侵入。それまでの静粛さとの落差を感じることになる。新型アルファードの立ち位置を考えると、エンジンの160Hz付近と言われる低音域のノイズの侵入を、もう少し抑えてほしいと感じたのも本当だ。

では、アルファードの特等席と言える2列目席、新たにスーパーロングオーバーヘッドコンソール、オットマン&アームレストヒーター、各席ひとつのスマホサイズの脱着式リヤマルチオペレーションパネル(ほかにもマッサージ効果のあるリフレッシュ、ベンチレーション機能などを完備)まで備えたエグゼクティブラウンジシートの居心地はどうだろう。

ナッパレザーを用いた高級感、豪華さに溢れたエグゼクティブラウンジシートのかけ心地は自動車用シートとして最上級の部類に入ると言っていい。リクライニング角度は70度(エグゼクティブパワーシートは89度)だが、感覚的にほぼ水平に倒れ、かけ心地はもちろん、リラックス度も最高であった。マッサージ機能やとくに暑い時期にはうれしいベンチレーション機能による快適度も文句なしである。

かんじんの、先代で気になったシート振動はどうか。結論から言えば、シート本体、アームレスト部分を含め、ほぼ解消・・・というか、シート振動はまず気にならないレベルにまで造り込まれていた。先代比50%増しのボディ剛性、ブレースや2種類の構造用接着剤によった高めたフロア剛性、シートとシートレールの間に設置されたゴムブッシュによる”免振”構造、そしてシート、アームレストに配されたクッションパッドなどが功を奏していると言っていい。開発陣も把握していた先代のウィークポイントが、体感的には解決を見たというわけだ。聞けば、シート振動は先代の1/3にまで低減されているという。シート振動は気づかないうちに疲労の原因となるだけでなく、アームレスト振動は、手をアームレストにかけた状態だと文字が書きにくくなる弊害もあり、ぜひとも解消してほしい部分だっただけに、アルファードのエグゼクティブラウンジシートに陣取る世のVIPに代わり、開発陣に拍手を送りたい気持ちでいっぱいだ。

次に試乗したのは、同じくアルファードのエグゼクティブラウンジのハイブリッドモデルだが、こちらはE-Fourと呼ばれる4WDである。車重は同2WDに対して60kg重く、WLTCモード燃費が2WDの17.5km/Lから16.5km/Lとなる(微差だ)。なお、2WDとE-Fourの価格差は、意外に小さい22万円である。

ショーファーの立場からすれば、ステアリングフィール、乗り味ともに一段と重厚かつドシリとしたタッチになり、2WDモデルでも褒められる交差点、カーブ、高速レーンチェンジでの姿勢変化はさらに小さくなる印象だった。後席に陣取るVIPにとってもうれしい乗り心地であると同時に、車内の高級サルーンに匹敵する静かさと合わせ、エグゼクティブラウンジシートによる快眠を約束してくれそうでもある。

こちらも後席に座ってみたのだが、ひとつ気になったのは、特定のキツい段差での突き上げ感が、2WDモデルよりもやや強めに感じられたこと。開発陣に聞けば、同じエグゼクティブラウンジでも、2WDに対してE-Fourは車重がかさむため、パワーステアリング、足回りのセッティングは別で、操縦安定性や乗り心地にかかわるサスペンションの設定については、車重増ぶん、やや硬めになっているとのこと。それが、本当にごく一部だが、特定の段差では感じてしまう・・・ということのようだった。とはいえ、全体的な走り、乗り心地の落ち着き感、安定感でE-Fourが上回ることはもちろんだ。

ちなみにアルファードのZグレードは周波数感応型ショックアブソーバーが使われず、タイヤはワンサイズ大径の18インチになるのだが、全体的な静粛性でこそエグゼクティブラウンジに敵わないものの、ステアリングフィールのしっかり感と走りの軽快感のバランスはなかなかいい。2列目席がエグゼクティブパワーシートになり、2-3列目席スルーができる使い勝手の良さからも、一般ユーザー、ファミリーユーザーには、同エグゼクティブラウンジに対して230万円!!も安く手に入るZグレードが適していると思える。

いずれにしても、新型アルファードは国産ハイエンドミニバンとしてだけでなく、ショーファカーとしての資質を大幅に高めた、デザイン、装備、居住性、走り、快適性、もてなし感、安全性、先進運転支援機能といった全方位に想像以上の進化を果たしていた。これからもその圧倒的な地位は揺らぎないものと思える(アルファードベースのレクサスLMは別として)。現時点では上位2グレードの展開だから、価格的にはガソリン車で540万円~、ハイブリッドで620万円~と決して安くはないが、この先、PHEVモデル、そしてベンチシート仕様を含むベースグレードが登場すれば、さらに爆発的な人気を獲得することは間違いないだろう。なお、トヨタの他社種もそうだが、サブスクのKINTO(喫煙、ペット乗車、改造禁止だが)だと納期が早まるそうだ。現時点の筆者の個人的ベストグレードは、AC100V/1500Wコンセントも備わる、アルファードZ ハイブリッドのE-FOUR、642万円となる。

なお、専用フロントパフォーマンスブレース、専用チューニングサスペンション、専用19インチタイヤを奢り、2.4Lガソリンターボエンジンを独自に用意する新型ヴェルファイアのエグゼクティブラウンジ、Zプレミアの試乗記は、改めてお伝えしたい。

文/青山尚暉
写真/青山尚暉 トヨタ

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