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国内主要レジャー施設の4割がチケット代を値上げ、遊園地のフリーパス平均額は4000円超に

2023.08.06

昨今は食料品や電気、ガスなど生活に関連する様々なモノが値上がりを続けているが、遊園地やテーマパークなどのチケットも値上げ傾向にあると言われている。

そこで、帝国データバンクは、国内190のレジャー(テーマパーク)施設の価格改定状況について調査・分析を実施。先日、その結果を発表した。

遊園地のフリーパスは最繁忙期と閑散期で1000円以上の幅がある「変動価格制」が主流に

コロナ禍からの本格回復で行楽需要が高まるなか、レジャー施設で値上げの動きが本格化している。国内190の主要レジャー施設(遊園地・テーマパーク・水族館・動物園)のうち、全体の43%にあたる82施設が昨年以降、入場料などの「チケット代」を値上げした。

このうち、全体の32%にあたる61施設は23年中の値上げだった。チケットの値上げは見送ったものの、駐車場代や場内でのフード・ドリンクサービスの値上げ、24年以降に値上げを計画する施設もあった。

また、2023年に値上げする施設のうち、最も値上げする施設の割合が大きいのは「遊園地」で、主要76施設のうち約4割にあたる28施設が値上げとなった。

価格改定前後のチケット料金をみると、2023年におけるレジャー施設全体の平均価格(入場料)は1612円だった。22年(1540円)に比べ4.7%(72円)上昇した。

施設別ではチケット価格帯や値上げ幅に差があり、特に遊園地の「フリーパス」平均価格は4213円と4000円を超えたほか、22年平均からの上昇幅も206円(+5.1%)と、他施設に比べて大幅な価格アップとなった。

最繁忙期・閑散期間で1000円以上の幅がある料金体系など「変動価格制」を導入する動きが大手を中心に進み、終日滞在が可能なフリーパスチケットを中心に高額化が進んでいる。

また、「水族館」では、チケット平均価格が22年比79円上昇の1958円となり2000円台に迫る。

レジャー施設で相次ぐ値上げの背景には、特に電気代などエネルギー価格の増加が大きな影響を及ぼしている。2023年に値上げする61施設のうち、価格改定の理由が判明した39施設の要因をみると、最も多かったのは「光熱費の上昇」で27施設に上り、値上げ理由の7割を占めた。

遊園地では遊具の稼働に、水族館や動物園では飼育のためのポンプや空調機器の稼働で電気を消費するため電気代が22年から大幅に増加し、運営面でのダメージが大きかったほか、電気代の節減も難しいことから、値上げに踏み切らざるを得なかった施設が多くみられた。

そのほか、「物価・諸経費の上昇」(14施設)や「餌代・飼料代の高騰」(10施設)なども多いほか、繁忙期と閑散期で入園者の数を平準化する「混雑の緩和」目的の値上げも大手を中心に4施設判明した。

コスト増の「やむなく値上げ」と、混雑緩和が目的の「積極値上げ」の二極化が鮮明に

足元では、値上げの波が食品などの「モノ」から、テーマパークや宿泊といった「サービス」へ急速に広がっている。

ただ、電気代や人手不足を背景としたアルバイト人件費の負担増から「値上げに踏み切らざるを得ない」施設がある一方、設備リニューアルや慢性的な混雑の緩和を目的とした前向きな値上げに踏み切るケースもあり、値上げの背景は各施設で異なっている。

インターネットリサーチなどを行う楽天インサイト(東京・世田谷)が2023年2月、テーマパークの利用状況などについて全国1000名に行った調査では、最も利用するテーマパークにおいてチケット代が値上がりした場合、利用意向が「低下」すると回答した割合が約6割に上った。

食品をはじめ諸物価の上昇が続くなか、テーマパーク内の有料施設の利用回数や、施設内の飲食代などを抑えるなど節約志向が強まるとみられ、チケット代の値上げがテーマパークの集客や利用金額に影響を及ぼす可能性がある。

調査概要
・全国の主なレジャー施設(遊園地・テーマパーク・動物園・水族館)190施設の入場チケットの価格動向について調査を行った。
・入場料=施設へ入場するために必須となるチケット代
・フリーパス=入場料に加え、別に設定される1Dayパス料金または入場料が設定されていない施設の回数券料金
・調査期間/2023年7月20日まで
・調査機関/株式会社帝国データバンク

関連情報
https://www.tdb.co.jp/index.html

構成/清水眞希

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