小学館IDをお持ちの方はこちらから
ログイン
初めてご利用の方
小学館IDにご登録いただくと限定イベントへの参加や読者プレゼントにお申し込み頂くことができます。また、定期にメールマガジンでお気に入りジャンルの最新情報をお届け致します。
新規登録
人気のタグ
おすすめのサイト
企業ニュース

米食品医薬品局FDAが経口避妊薬「ノルゲストレル」の市販を承認

2023.07.29

米FDAが経口避妊薬の市販を承認

米食品医薬品局(FDA)は7月13日、経口避妊薬のOpill(一般名ノルゲストレル)の市販を承認した。

消費者は、黄体ホルモンであるプロゲスチン(体内で作られるプロゲステロンを人工的に合成したホルモン)のみで作られたこの経口避妊薬を、処方箋なしで、ドラッグストアやコンビニエンスストア、食料品店、オンラインで購入できるようになる。年齢による購入制限もないという。

Opillは、2024年1月または2月から店頭に並ぶことになるとワシントン・ポスト紙は報じている。希望小売価格は2023年秋に発表される予定だ。他のタイプの経口避妊薬は、引き続き、処方箋のみで入手可能である。

FDA医薬品評価研究センター(CDER)のディレクターであるPatrizia Cavazzoni氏はFDAのニュースリリースの中で、「この承認により、処方箋を必要としない初めての経口避妊薬が、米国内の何百万人もの人々にとって利用可能な選択肢となった。指示通りに使用すれば、毎日の経口避妊薬の服用は安全であり、意図しない妊娠を防ぐために現在利用できる、処方箋によらない避妊法よりも効果的だと思われる」と述べている。

米国での年間の妊娠件数は610万件だが、このうちのほぼ半数は意図しない妊娠だとされている。意図しない妊娠は、早期の妊婦健診を受ける可能性の低下や早産リスクの増加など、母親や周産期の母子の有害な転帰につながる。

また、新生児期およびそれ以降の児の健康や発達過程にも悪影響を及ぼす可能性がある。Opillを処方箋不要で利用できるようになることで、意図しない妊娠の発生件数とその潜在的な悪影響を減少させられる可能性がある。

Opillは1973年に初めてFDAに承認されており、その有効性はすでに確立されている。今回の決定においてFDAは、5月に全会一致でOpillの市販薬としての販売承認を支持した諮問委員会の勧告に従った。

諮問委員会の前に提出されたブリーフィング文書の中で、FDAは、人々がこの避妊薬を適切に使用できるかどうかについての懸念を示していた。

承認に伴い発表されたニュースリリースでFDAは、消費者の多くがOpillのラベルに説明されている内容を理解し、市販薬を適切に使用できることが調査により裏付けられたと述べている。

Opillの効果を高めるためには、毎日同じ時間に服用する必要がある。Opillと相互作用する薬剤を使用すると、どちらかの薬剤の効果が低下するか、薬剤同士が作用して意図しない妊娠につながる可能性がある。

Opillの服用により最もよく現れる副作用は、不正出血、頭痛、めまい、吐き気、食欲増進、腹痛、けいれん、腹部膨満感などである。禁忌は、乳がん患者、または乳がんの罹患歴がある人。

また、乳がん以外のがんに罹患している人は、事前に医師に相談する必要がある。さらにOpillは、他の経口避妊薬、膣リング、避妊パッチ、避妊インプラント、避妊注射、IUD(子宮内避妊器具)などの他のホルモン性避妊製品と併用することはできない。

なお、Opillの承認は、2022年にペリゴ社(Perrigo Company plc)に買収されたLaboratoire HRA Pharma社に対して付与された。(HealthDay News 2023年7月13日)

More Information
https://www.fda.gov/news-events/press-announcements/fda-approves-first-nonprescription-daily-oral-contraceptive

Copyright © 2023 HealthDay. All rights reserved.
Photo Credit: Adobe Stock

構成/DIME編集部

@DIMEのSNSアカウントをフォローしよう!

DIME最新号

最新号
2024年5月16日(木) 発売

新NISAで狙え!DIME最新号は「急成長企業55」、次のNVIDIAはどこだ!?

人気のタグ

おすすめのサイト

ページトップへ

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標(登録番号 第6091713号)です。詳しくは[ABJマーク]または[電子出版制作・流通協議会]で検索してください。