3. 遺産の上場株式などを調査する方法
近年では日本でも資産運用が普及しており、上場株式や上場投資信託などを保有する方が増えています。特に、亡くなった被相続人が多額の資産を有していた場合は、上場株式や上場投資信託などを保有していた可能性が高いです。
遺産の上場株式や上場投資信託を調べるには、証券保管振替機構(通称:ほふり)に対して登録済加入者情報の開示請求を行うことが考えられます。
登録済加入者情報の開示請求を行うと、被相続人の証券口座が開設されている証券会社や信託銀行の一覧を開示してもらえます。
上場株式や上場投資信託は、証券口座で管理されています。口座があると判明した証券会社や信託銀行から残高証明書の交付を受ければ、その記載内容を参照して、遺産に含まれる上場株式や上場投資信託の銘柄・残高を把握できます。
取材・文/阿部由羅(弁護士)
ゆら総合法律事務所・代表弁護士。西村あさひ法律事務所・外資系金融機関法務部を経て現職。ベンチャー企業のサポート・不動産・金融法務・相続などを得意とする。その他、一般民事から企業法務まで幅広く取り扱う。各種webメディアにおける法律関連記事の執筆にも注力している。東京大学法学部卒業・東京大学法科大学院修了。趣味はオセロ(全国大会優勝経験あり)、囲碁、将棋。
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