ボーナスの使い道の理想と現実
今夏ボーナス支給ありと回答した417人の”理想”の使い道の上位3つの回答では「預貯金」が59.2%で最多回答になり、次いで「旅行」が56.4%、「投資」が48.2%となった。
一方、”実際”の使い道では”理想”の使い道と同じく「預貯金」が57.1%で最多回答になり、次いで「買い物」33.8%、「旅行」29.3%だった。
理想と現実では今夏ボーナスの使い道にギャップがある結果となっている一方で、上位4つの「預貯金」「旅行」「買い物」「投資」の項目に変化がない結果となっている。
調査まとめ
株式会社ライボ コミュニケーション戦略部 広報 兼Job総研担当
高木 理子氏
今回実施した「2023夏のボーナス実態調査」では、全体の58.4%が今夏ボーナスの支給があり、平均額は79.0万円となりました。また、コロナ禍を含めた過去5年間の夏ボーナスの支給有無は、「支給あり」の社会人が2022年以降に50%を超えるようになり、2023年には前年比6.7%増の58.4%になった一方、平均額は2022年で79.5万円、2023年で79.0万円と減少傾向にあることがわかります。
男女別の今夏ボーナスの支給有無は男性が最多で63.6%となり、平均額も男性93.6万円、女性46.8万円と、男性が46.8万円高く男女で大きく差が見られました。
さらに、物価高やコロナ5類移行が影響した消費意識については、物価高によるボーナスの使い道に変化があった289人のうち消費活動が消極的になった人が67.1%いる一方で、5類移行によるボーナスの使い道に変化があった167人のうち、消費活動が積極的になった人が76.7%という結果となりました。
2022年度の暮れから現在にかけての連続的な物価高で節約の意識が出てきた一方、約4年にも渡ったコロナの収束傾向を受け、これまで外出や娯楽への出費を我慢していた層の消費意識が活発化したと考えられます。
最後に、今夏ボーナスが支給された417人のうち、半分以上貯金する派が61.2%で平均額が40.6万円となっており、今夏ボーナスの使い道の理想と現実でも、預貯金が最多回答となっています。理想の夏ボーナスの使い道では、預貯金に次いで旅行56.4%・投資48.2%が上位を占めている一方、実際の夏ボーナスの使い道では、預貯金に次いで買い物33.8%・旅行29.3%という結果になりました。
物価高によって資産に注目せざるを得ない状況になるなど、現実的な意識が芽生えている中、旅行や買い物にも票が集まっていることから、コロナ5類移行によって消費意識が増加している傾向が見られます。
一方で、不安定な日本経済の煽りを受けてか、ボーナスを貯金に回す割合が高い傾向が見られる調査結果になりました。
調査概要
調査対象者/現在職を持つ社会人でJobQ Town登録者
調査条/全国の20~50代男女
調査期間/2023年7月5日~7月10日
有効回答数/14人(男性6 / 女性4)
調査方法/インターネット調査
関連情報
https://job-q.me/articles/15215
構成/清水眞希