車の運転には事故やトラブルのリスクが伴います。たとえ事故を起こさないよう、周囲の交通状況に気を配って危険を予測した運転をしていても、事故に巻き込まれてしまったり、トラブルを発生することはあります。
そんな不測の事故やトラブルなど緊急時には、適切な応急処置や二次事故の防止が大切です。そこで、今回は車に積んでおきたい緊急時のアイテムを紹介します。
緊急時に必要なアイテムとは?
緊急時に必要なアイテムには、停止表示器材(三角表示板)、応急処置セット(ファーストエイドキット)、ガラス割り(脱出用)ハンマー・シートベルトカッターなどがあります。これらはどのようなアイテムなのでしょうか。
停止表示器材
停止表示器材は、車が停止していることを後続車に知らせ、追突を防止するためのアイテムです。高速道路だけでなく、一般道における事故やトラブルでも使えることから、1台に1つ装備しておくとよいでしょう。
一般的に三角表示板が停止表示器材として広く知られていますが、非常信号用具(停止表示灯)も利用可能です。近年ではLEDを使ったコンパクトサイズの停止表示灯もあります。
【参考】経済産業省|LED を使用した停止表示灯に係る道路交通法の取扱いが明確になりました
応急処置セット(ファーストエイドキット)
応急処置セット(ファーストエイドキット)は、包帯やガーゼ、使い捨て手袋、ハサミなど、ケガをした時に使う用具がひとまとめになっているアイテムです。
車のトランクやドアポケットなどに収納できるコンパクトタイプもあります。事故やトラブルの時に役立つだけでなく、キャンプやアウトドアなどでも活躍することから用意しておくとよいでしょう。
ガラス割り(脱出用)ハンマー&シートベルトカッター
ガラス割り(脱出用)ハンマー&シートベルトカッターは、車から脱出する時に使うアイテムです。
車が浸水した時やアンダーパスで水没した時、横転した時など、車から逃げ出す場合に役立ちます。このガラス割り(脱出用)ハンマー&シートベルトカッターも、いざという時のために用意しておくとよいでしょう。
緊急時のアイテムは標準装備ではない!?
先述した緊急時に用意しておきたいアイテムは、車に標準装備されていないことがほとんどです。
一部の車には、停止表示器材(三角表示板)やファーストエイドキットが標準装備されていることがあります。しかし、近年ではファーストエイドキットが省略されるケースが多くなっているようです。また、国産車では停止表示器材(三角表示板)も標準装備されていないことがほとんどです。
二次事故を防止したり、ケガをした時にいち早く処置したりするためにも、「停止表示器材(三角表示板/停止表示灯)」、「応急処置セット(ファースエイドキット)」、「ガラス割り(脱出用)ハンマー&シートベルトカッター」の3点は車に積載しておくことをおすすめします。
緊急アイテムの使い方を知っておくことも大切!
緊急時に使うアイテムは用意するだけでなく、使い方を知っておかなければ意味がありません。そのため、緊急時に使うアイテムを購入したら一度中身を確認したり、どのように使うのかシミュレーションしたりしておくとよいでしょう。
また、緊急時にすぐに対応できるよう、収納しておく場所にも気をつけなければなりません。今回紹介した緊急用アイテムの収納場所の一例は次のとおりです。
停止表示器材
・トランクに収納する場合:荷室を開けてすぐに取り出せる場所(左右にある小物入れなど)
・停止表示灯:運転席のドアポケットやグローブボックスなど運転席から手が届く場所
応急処置セット(ファースエイドキット)
・運転席のドアポケット
・グローブボックス
・センターコンソールの中
など
ガラス割り(脱出用)ハンマー&シートベルトカッター
・運転席周辺の小物入れ
・運転席のドアポケット
など
このように、運転中に人が乗っている場所(運転席)の周辺やドア・トランクを開けてすぐに取り出せる場所に収納しておくことがポイントです。
緊急時に対応できる準備をしておくことが大切
緊急用アイテムは使う機会がないことが理想です。しかし、いつ、どこで、事故に遭ったり、トラブルが発生したりするかはわかりません。事故やトラブルが発生した時に素早く応急処置ができるよう「備えあれば憂いなし」の状態にしておくことが大切です。
取材・文/齊藤優太