休日にサッカーを楽しんだり、日々ジムでのトレーニングや路上でのランニングなどに励んだりしているビジネスパーソンも多いだろう。そんな身体づくりや健康維持の活動と共に欠かせないのが食事だ。
パフォーマンスを最大化しながら、筋肉の向上や健康づくりのことを考えた場合に、例えばコンビニエンスストアの食品や外食で摂取するなら何を選べばいいか。スポーツ選手を指導する管理栄養士に聞いた。
運動前におすすめのコンビニ飯
今回、話を聞いたのは、社会人サッカーチームや大学駅伝部などを担当し、選手個人やチームの状況に合わせた栄養サポートを行っている株式会社LEOC所属の管理栄養士 上條悠氏だ。選手に対して栄養指導をした体験をもとに、コンビニで買える運動前・運動後のおにぎりやパンなどを聞いた。
まずは運動前にコンビニでフードを買うなら何が良いか。
1.おにぎり
「塩おにぎり、炊き込みご飯、混ぜご飯(わかめ以外)、海苔が巻かれてないもの、脂質が高くないものが好ましいです。海苔やわかめは食物繊維が多く、例えばオムライスおにぎりやピラフ、チャーハンおにぎりなどは脂質が多く消化に負担がかかるので注意が必要です。食物繊維や脂質の多い食べ物は消化に時間がかかりますので避けるべきです。消化しきれていない状態で練習や試合に臨むと、実力を発揮しきれない要因になります」
おにぎりといえば糖質が多い食べ物で、血糖値が上昇しやすいとよく耳にする。運動前に血糖値を上げすぎるのはどうなのだろうか。
「確かにおにぎりは血糖値を上げやすい食べ物ですが、食べるタイミングに注意すれば問題はありません。血糖値が高い状態での運動は、乳酸をためやすいため、ある程度、血糖値が落ちた状態で運動を始めるのが理想です。おにぎりなどの軽食であれば運動する2時間前くらいに食べるのが良いでしょう。2時間前以降にお腹が空いてしまう場合は、果物やスポーツゼリーなどを食べると良いと思います」
2.エネルギーゼリー
「よく売られている『inゼリー』などのエネルギーと記載されているエネルギーゼリーは良いと思います。食物繊維をプラスしているものもあるため、注意が必要です」
3.おやつ系
「おやつ系のカステラやみたらしだんごやあんこのだんご、大福、羊羹、お餅、バナナなども良いでしょう」
4.とろろうどん
「練習や試合開始まで2時間くらい空くのであれば、とろろうどんなどもおすすめです。とろろうどんは糖質の割合が高く低脂質ですし、比較的、消化もされやすいのでおすすめです」