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お遍路など仏教用語としても使われる言葉「遍く」の正しい読み方は?

2023.08.17

詩や小説などで見かけることのある遍く」という言葉。日常会話で使われることは少ないが、何と読むのかと正しい意味は覚えておいて損はないはずだ。そこで本記事では、覚えておきたい「遍く」の正しい読み方と意味、使い方例文、類語英語表現を紹介する。

 

遍く」の読み方意味 

まずは、「遍く」の読み方意味について確認していこう。 

読み方は「あまねく」 

遍く」の読み方は「あまねく」。古語の形容詞「あまねし」から派生した副詞だ。 古文が得意な方は意味を想像しやすいかもしれない。 

意味は「もれなくすべてに及んでいること」 

遍くは、「隅々まで全てに及んでいる」ことを表す言葉。「あま」には「数多(あまた)」や「余る(あまる)」の意味が含まれる。 「遍」という漢字は、「行く」や「ひらたい」の象形文字で、「周囲に広く行き渡る、知られる」という意味合いで用いられる。 遍く」は本来、仏教用語としても使われていたようだ。 

遍く」の使い方 

次に、遍く使い方について、使用シーンと例文を紹介する。誤った使い方をしないようにチェックしておこう。 

使用シーン 

遍く」は、古典や歴史小説などの文学作品や詩、「お遍路」などの仏教用語に関する書物などで使われることが多い。名詞や述語を修飾する働きを持つ。 詩や小説などを書く機会がある方は、覚えておくと同じ意味の言葉でもより知的なニュアンスを加えられるかもしれない。 

例文 

「澄んだ山の夜空は、遍く星々が私たちを見守るように照らしてくれる」 

「これまで遍く失敗をしてきたけど、今振り返ってみると、全てが今に繋がる良い経験だと思える。だから、今までも、今も後悔はない」 

「太陽は、地球にいるすべての人を遍く照らす生命の源だ」 

「若くして多くの苦難を乗り越えてきた新人作家は、史上最年少で芥川賞を受賞し、遍く世界に知れ渡ることとなった」 

遍く」の類語 

遍く」は、「普く」「くまなく」「万遍なく(満遍なく)」などの表現に言い換えられる。 ここでは、それぞれの類語例文とニュアンスの違いについて見ていこう。 

普く(あまねく) 

「普く」も、先述の「遍く」と同じ意味・場面で使われる「あまねし」の連用形の一つ。「普遍的な」とほぼ同義の言葉と言える。 

明治期以前の古くから使われていた「遍く」に対して、「普く」は明治以降に使われるようになった近代的なニュアンスが含まれる。 ただし、どちらも常用漢字には含まれない読み方のため、公文書などでの使用は避けた方が良いだろう。 

例文 

「普くさまざまなジャンルに精通する知識を持っていれば、相手に知的な印象を与える」 

「世界の普く人々を驚かせる革新的な発明だ」 

くまなく 

「くまなく」とは、形容詞「くまなし」から派生した副詞。 隅から隅まで行き届いていて、余すところがない様子を指す。 

例文 

「あらゆるリスクを想定し、情報をくまなく確認することが欠かせない」 

「明日の商談に向けてプレゼン内容をくまなくチェックしておくようにしよう」 

万遍なく(満遍なく) 

「万遍なく」は、対象となる事柄が隅々まで行き渡っていることを意味する。 

例文 

「明日の試験に出そうなポイントには万遍なく目を通したつもりだ」 

「塗りムラのないように万遍なく塗料を広げていく」 

遍く」の英語表現 

最後に、遍く英語表現を紹介する。英語を使う機会が多い方は、この機会にチェックしておこう。 

widely 

“widely”は、「広く」「広範囲に(知れ渡ること)」を意味する。

例文 

His name was to be widely known all over the countries.” 

(彼の名は、遍く国々に知れ渡った) 

all over 

「万遍なく」や「〜の至るところに」を英語で表したい時には”all over”が使える。 

例文 

Start up of the new age is chance of innovation all over the world.” 

(新しい時代の幕開けには、多くの変革の機会が遍く国々で生まれる) 

everywhere 

“everywhere”は直訳すると「どこでも」「至るところに」だが、すみずみまで広く行き渡ることを意味する言葉としても使用できる。 

例文 

“A night with a full moon of light, to shine everywhere in the world. 

(満月の夜は、月明かりが遍く世を照らす) 

 

文/編集部

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