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教員2000人に聞いたChatGPT導入による教育現場のメリットとデメリット

2023.07.26

ジブラルタ生命保険はこのほど、20歳~69歳の教員(小学校・中学校・高等学校・特別支援学校)2,000名(男性1,000名 女性1,000名)を対象に、「教員の意識に関する調査2023」をインターネットリサーチで実施し、集計結果を公開した。ここでは、本調査の中から、昨今話題の「教育現場への対話型AIの導入」と、「学校・教育とLGBTQ」に関する回答結果を紹介する。

勤め先におけるLGBTQ研修やLGBTQ教育の状況

全回答者(2,000名)に、勤め先におけるLGBTQ研修やLGBTQ教育、LGBTQへの配慮の状況について聞いたところ、【教員に対するLGBTQ研修の機会が充実している】では「あてはまる」は24.5%、【児童・生徒に対するLGBTQ教育の機会が充実している】では20.5%となった。

LGBTQ研修やLGBTQ教育はLGBTQについての正しい知識を習得し、LGBTQ当事者に対する適切な対応を身につけるために欠かせないものであるものの、研修や教育の機会が十分に設けられていない学校が多いようだ。

【LGBTQに配慮した制度やルールが策定されている】では「あてはまる」は27.8%、【LGBTQに配慮した設備(トイレ・更衣室など)が整っている】では16.5%、【LGBTQに配慮した制服・体操服を選択できる】では49.9%、【LGBTQに配慮した水泳着を選択できる】では35.4%となった。衣服の選択肢の拡充と比べ、多額の費用がかかる施設面の整備については対応を進めるのが難しいケースが多いのではないだろうか。

勤務先の学校種別でみると、小学校では【LGBTQに配慮した制服・体操服を選択できる】(35.4%)、高等学校では【LGBTQに配慮した水泳着を選択できる】(22.3%)、特別支援学校では【LGBTQに配慮した制度やルールが策定されている】(16.5%)が全体と比べて10ポイント以上低くなった。

「LGBTQに対する適切な対応ができる」と回答した人は54%

LGBTQに対する自身の知識や理解の状況について聞いたところ、【LGBTQに対する適切な対応ができる】では「あてはまる」は54.4%となった。

LGBTQについて、正しい理解のもとに、適切な対応をとることができると考えている人が約半数となった。他方、【児童・生徒に対するLGBTQ教育を担当できる】では「あてはまる」は36.5%、【他の教員に対するLGBTQ研修を担当できる】では24.1%と、半数未満にとどまった。知識を習得したり理解を深めたりすることにより、自身で対応できるようにはなっている一方で、他人に対し教えることができる状態にはまだ達していないという人が大半のようだ。

「勤め先での教員に対するLGBTQ研修の機会」に関する設問で、「研修の機会が充実している」と回答した人では、【LGBTQに対する適切な対応ができる】に「あてはまる」は77.1%、【児童・生徒に対するLGBTQ教育を担当できる】に「あてはまる」は57.7%、【他の教員に対するLGBTQ研修を担当できる】に「あてはまる」は41.7%と、「研修の機会が充実していない」と回答した人(順に47.1%、29.6%、18.3%)と比べて20ポイント以上高くなった。

個人レベルでの意識改革や積極的な情報収集にとどまらず、研修の機会の充実など教育制度の設計や整備も重要なのではないだろうか。

対話型AIを教育現場に導入することで生まれるメリット

教育現場への対話型AIの導入について質問した。対話型AIとは、ChatGPTに代表されるような、AI技術を活用したチャットサービスで、人間のように対話を自然に行うことができる。

全回答者(2,000名)に、ChatGPTなどの対話型AIを教育現場に導入することで、どのようなメリット・デメリットが生まれると思うか聞いたところ、【メリット】では、「文章を書くのが苦手な人でもスムーズに作文できる」や「文章のサンプルを提示してもらえる」、「調べ学習がはかどる、要約の勉強になる」、「知識を増やす手助けになる」、「対人関係が苦手な生徒の抵抗感を減らすことができる」、「生徒の興味関心を伸ばすことができる」、「子どもがわからないことを自分で調べられる」、「簡単に調べ学習やレポート作成ができる」など、子どもたちの学習の手助けになる点をメリットに感じている人が多いことがわかった。

対話型AIを教育現場に導入することにより、子どもの勉強の手助けになるだけでなく、コミュニケーションを苦手に感じている子どものサポートになると考えている人もいるようだ。

また、「いつでも相談できる」や「時間短縮になる」、「わからないことをすぐ教えてくれる」、「業務の効率化が図れる」、「問題点や課題の洗い出しが容易にできる」、「問題解決のヒントを得ることができる」、「保護者向け書類などの文書作成に役立ちそう」、「汎用性のある事柄に関しては時間短縮になる」、「授業の準備時間を減らすことができる」など、業務効率化が図れる点をメリットに感じている回答も多く挙げられた。

対話型AIを教育現場に導入することで生まれるデメリット

他方、【デメリット】では、「自分で考えなくなる」や「思考力の低下」、「考える力が育たない」、「頼りきりになる」、「何でも任せてしまい自分で何もできなくなる」、「得られた回答を自分の考えとして提出する生徒が出てくると思う」、「頼りすぎて知識や語彙が身につかなくなってしまう」、「思考力や創造性、主体性が養われない」、「様々な資料をもとにして自分の考えを述べる力がつくか心配」、「文章を要約する力や自分で文章を構成する力が衰える」、「不正行為を助長する可能性がある」、「情報を鵜呑みにしてしまいがちになる」、「使い方を間違えると学力の低下につながる」など、能力や素養が適切に養われず、教育上悪影響が生じることを懸念する回答が多く挙げられた。

また、「コミュニケーション能力の低下」や「ノンバーバルコミュニケーションの大切さを忘れてしまいそう」、「対人コミュニケーションが減る」、「人間関係が希薄になる」といった人とのコミュニケーションに関する回答、「新たな研修が必要となり、ますます多忙化する」や「教員による継続的な状況把握が必要になる」、「丸写しを見抜く苦労が増える」といった教員の負担に関する回答もあった。

出典元:ジブラルタ生命調べ

構成/こじへい

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