Android版は3年前から
モバイルSuicaとの連携。このあたりは楽天ペイがPayPayを上回る点でもある。
この記事を執筆しているのは2023年7月18日。今現在の時点で、PayPayからモバイルSuicaにチャージすることはできない。これは文字で書く以上にインパクトのある差ではないかと思う。
普段の買い物はコード決済アプリを使っているが、電車に乗る時はモバイルSuica……という人は決して少数派ではないだろうし(むしろ大多数派ではないか)、筆者自身がその集団に入っている。故に、普段遣いのPayPayの残高をどうにかしてモバイルSuicaに引っ張ってこれたら……ということはよく妄想している。
楽天ペイは、それを既に実現してしまっているのだ。何とも羨ましい!
次は「PayPayの動向」に注目
楽天ペイがPayPayの鎮座する「コード決済の王位」を簒奪できるかどうかは筆者には分かりかねるが、その本気具合は生半可なものではないということは理解しているつもりだ。
PayPayが「PayPay経済圏のみの強化」を方針として打ち出す一方、楽天ペイは「経済圏は複数あり、それらをつなげる」必要性を認識しているらしい。
だとすると、楽天ペイは「誰にとっても使いやすいキャッシュレス決済アプリ」としての地位を確立できるのではないか。
ともかく、トップが他社クレカとの連携継続を表明したことは非常に大きい。
次に起こり得るアクションは、「PayPayがどのような発表をするか」だろう。冒頭に書いた「他社クレカの紐付け中止措置の延期」は、あくまでも先延ばしの判断であり方針そのものを転換したわけではない。
これが本当の意味で転換に至るのか、或いは時間をかけてでも当初の方針を貫くのか……。
コード決済サービス運営者の動向からは、一切目が離せない。
【参考】
楽天ペイ
https://pay.rakuten.co.jp/campaign/2020/pointprogram/
https://pay.rakuten.co.jp/campaign/2023/0630-card/
「楽天ペイ」、iPhoneで「モバイルSuica」の連携・チャージが可能に-PR TIMES
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000345.000057042.html
取材・文/澤田真一