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6月の国内景気が5か月ぶりに悪化、マイナス要因と今後の見通し

2023.07.22

地域別:全10地域中7地域が悪化、各地域で個人消費関連が低調

前月までの全地域改善から一転し、『近畿』『四国』など10地域中7地域が悪化、『北海道』『東北』が改善、『南関東』が横ばいとなった。天候要因や物価高などの影響が表れたほか、各地域で個人消費関連が低調だったこともあり、29都府県が悪化した。

『近畿』(43.9):前月比1.5ポイント減。4カ月ぶりに悪化。域内2府4県のうち「和歌山」が改善したものの、2府3県が悪化した。全規模がそろって落ち込んだのは5カ月ぶり。個人消費関連が不調に推移し『小売』『サービス』などが大幅に低下した。

『四国』(41.7):同1.3ポイント減。4カ月ぶりに悪化。域内4県のうち「高知」「香川」「徳島」の3県が悪化した。平年より梅雨入りが早かったうえ、「販売価格の低迷」「来客数の減少」など『小売』の落ち込みが目立った。他方、『建設』は堅調に推移した。

『北海道』(43.9):同0.9ポイント増。5カ月連続で改善。道東エリアが2カ月ぶりに上向いた。「中小企業」の持ち直し傾向が続くなか、特に「小規模企業」が大きく改善。好調な観光産業のほか、鶏卵価格の高騰が好材料となった『農・林・水産』がけん引した。

【今月のポイント(1)】 円安に関する影響

今後の円安進行による価格の上昇分に対する価格転嫁へ懸念を示す声が多数あがっている。

2023年4月時点における、企業の想定為替レートは平均1ドル=127.61円。前年同月時点の119.69円から7円92銭の円安水準を想定していた。

【今月のポイント(2)】原材料価格高騰などにともなう値上げと価格転嫁に関する影響

総合スーパーなどの「各種商品小売」について直近の仕入販売ギャップは小さくなっており、価格転嫁が進んでいると考えられる。

値上げの状況が進むなか、幅広い業種から消費者の買い控えの声が聞こえている。

<調査概要>
調査期間:2023年6月19日~6月30日(インターネット調査)
調査対象:2万7,771社、有効回答企業11,105社、回答率40.0%
調査機関:株式会社帝国データバンク

出典元:株式会社帝国データバンク

構成/こじへい

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