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今年の食品値上げは7月中に年3万品目に到達する見込み

2023.07.21

昨年に引き続き、2023年も食品の値上げラッシュが止まらない。原料高やエネルギー価格の高騰などを理由に、加工食品、乳製品、パン、飲料といった様々な商品が値上がりし、消費者を苦しめ続けている。

そんな中、帝国データバンクはこのほど、食品メーカー主要195社における価格改定動向についての実態調査を行い、その結果を発表した。

今年の食品値上げ、前年を超える 10月に再び5000品目超えも

2023年の値上げが前年の累計を超えた。家庭用を中心とした飲食料品の年内値上げ品目数は、6月30日までの判明ベースで累計2万9106品目に上った。バブル崩壊以降で類を見ない、記録的な値上げラッシュとなった22年通年の2万5768品目を超えた。

2万5000品目の判明まで22年は9カ月を要したのに対し、23年は6カ月間と約3カ月早く、品目数も前年から月当たり約1.5~2倍のペースで推移している。

また、調査対象195社のうち9割超の企業が前年から1回以上の値上げを行ったほか、23年単年でも約8割・159社で値上げを既に実施・予定している。

2023年7月単月の値上げ品目数は3566品目となった。前年7月(2443品目)から約1000品目・1.5倍増加し、今年に入って5回目となる3000品目超えとなった。

8月以降の推移をみると、8月は乳価改定の影響を受けてパック牛乳やヨーグルトなど乳製品を中心に987品目、9月もチョコレート菓子など1686品目が値上げ予定となる。

10月は、瓶など包装資材価格の上昇を背景に、日本酒やワインなど酒類を中心とした3385品目が値上げ予定で、4月以来半年ぶりに5000品目超えの値上げラッシュとなる可能性がある。

足元では、2022年10月に代表される食品全体の急ピッチな値上げは、今春を境にピークアウト傾向にある。ただし、電気・ガス代に加え、プラ製包装資材、物流2024問題への対応費用などコストアップ要因は点在しており、値上げは緩やかながらも断続的に続いている。

7月は「パン」 1500品目超の一斉値上げ 年間では5食品分野で前年を上回る

2023年7月の値上げは、「パン」(1578品目)が全食品分野で最多だった。品目数でパンが最多となるのは、同じく輸入小麦価格改定の影響でパンが一斉値上げとなった昨年7月以来、1年ぶりとなる。

「加工食品」(836品目)はパックごはんやレトルトカレーなどが中心に値上げが予定されるほか、「調味料」(619品目)もめんつゆ製品やスパイス製品で値上げとなる。「菓子」(242品目)は、チョコレート菓子や焼き菓子、ポテトチップス関連製品を中心に値上げとなる。

2023年通年では、加工食品やパンなど4食品分野で前年を超えた。最も多い「加工食品」は全食品分野で唯一1万品目を超えた。「乳製品」(1175品目)は前年とほぼ同水準に並んだほか、今後さらなる乳価の引き上げも想定されており、前年を上回る可能性がある。

7月中に年3万品目へ到達 値下げや価格据え置きも年内1000品目に迫る

2023年の値上げは、原材料価格の高騰による影響は一部で落ち着きつつある半面、電気代や人件費、物流費の負担が徐々に増しており、値上げペースは引き続き高水準で推移している。

一方で、足元では物価上昇に比べて家計の食費支出は勢いを欠き、値上げ後に店頭での売れ行きが伸び悩む食品も出始めるなど、値上げに対する消費者マインドは徐々に寛容さを失いつつある。

こうした値上げについていけない消費者の「値上げ疲れ」「生活防衛」志向を受け、メーカー側でもコストアップ分を都度価格へ転嫁する「値上げ」の勢いは前年ほどの力強さがみられない。

また、一部酒類を中心に価格据え置きや値下げも累計1000品目に迫り、値上げの様相は昨年と異なっている。

2023年の食品値上げは、22年に比べて高水準を保ちながらも、10月をピークに一旦は沈静化する見通しで、年間累計は3万5000品目前後の到達が予想される。

<調査概要>
※品目数および値上げは、各社発表に基づく。また、年内に複数回値上げを行った品目は、それぞれ別品目としてカウントした。値上げ率は発表時点における最大値を採用した。なお、価格据え置き・内容量減による「実質値上げ」も対象に含む
※対象期間:6月30日9時時点
※調査機関:株式会社帝国データバンク

出典元:帝国データバンク

構成/こじへい

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