信頼性の高いSub-6 5G接続などの機能を手頃な価格で提供
MediaTek(本社/台湾・新竹市)は次世代のメインストリーム5Gデバイスを強化するために設計されたチップセットを含む、新しいDimensity 6000シリーズを発表した。
この新たなチップセットであるDimensity 6100+ SoCは、卓越した電力効率、鮮明なディスプレイ、高いフレームレート、AI搭載カメラ技術、低消費電力、信頼性の高いSub-6 5Gコネクティビティなどのプレミアム機能を手頃な価格で提供するものだ。
今回の発表に際してMediaTekワイヤレスコミュニケーションビジネスユニット副ジェネラルマネージャー、CH Chen氏は次のように述べている。
「発展途上の市場では5Gネットワークの導入が急速に進展しており、先進国市場では、通信事業者が4G LTEから5Gへの移行を完了させようとしています。その中で、次世代の接続性を備えたメインストリームモバイルデバイスの急増に対応するチップセットへのニーズが、これまで以上に高まっています。MediaTek Dimensity 6000シリーズは、性能を向上させ、電力効率を高め、材料コストを削減する強力なアップグレードを提供するため、デバイスメーカーは時代に先行することが可能になります」
Dimensity 6100+は、3GPP Release 16標準に対応する強化された5Gモデムと最大140MHzの2CC 5Gキャリアアグリゲーションを統合し、MediaTek UltraSave 3.0+技術により電力消費を大幅に削減する。
このチップは、2つのArm Cortex-A76ビッグコアと、6つのArm Cortex-A55高効率コアを備え、AI搭載カメラ、10ビットディスプレイ、比類のないUXとGPU性能、豊富な周辺機能のサポートなど、重要な機能向上が図られている。
Dimensity 6100+チップセットの主な特徴
・最大108MPのNon-ZSLカメラをサポート。
・最大2K 30fpsのビデオキャプチャ。
・UltraSave 3.0+技術により、競合ソリューションと比較して5G消費電力を20%低減。
・AIボケなどの強力なカメラ機能により、美しいポートレート撮影や自撮りが可能。Arcsoftとの協業により、メインストリームデバイスにAIカラー技術を組み込むことで、ユーザーのクリエイティビティを表現可能に。
・プレミアム10ビットディスプレイに対応。10億色以上の色彩を再現し、鮮明な画像や動画を表示。また、90Hz~120Hzのフレームレートをサポートし、スムーズなユーザーエクスペリエンスを実現。
今後の展開
MediaTekの広範な5Gポートフォリオは、優れたモバイル体験をより身近なものにするために、さまざまな価格帯で提供される。
Dimensity 9000シリーズはフラッグシップスマートフォンとタブレット向け、Dimensity 8000シリーズはプレミアムモバイルデバイス向けに開発されており、Dimensity 7000シリーズは、対象となるハイテクデバイスの範囲を拡大。
そして新しいDimensity 6000シリーズは、メインストリームの5Gデバイスにハイエンドの機能を提供する。
Dimensity 6100+ チップセットを搭載した最初のスマートフォンは、2023年第3四半期に発売される予定だ。
関連情報
https://i.mediatek.com/mediatek-5g/jp
構成/清水眞希