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読めそうで読めない「弄る」の読み方と意味

2023.08.09

『弄る』は難読漢字の中では易しい方なので、読める人も多いかもしれません。しかし、読み方が一つだけではないと知っている人は、そういないのではないでしょうか。そこで『弄る』の正しい読み方・使い方に加えて、類語・言い換え表現を紹介します。

「弄る」の読み方と意味

『弄る』は文脈で読み方が変化する上に、送り仮名が変わればさらに読み方が増えます。まずは『弄』の、さまざまな読み方と意味を確認していきましょう。

「弄る」の読み方

『弄』は、送り仮名によって多様な読み方をする漢字です。『弄る』の場合は訓読みで、『いじる』のほか、『いじくる』『まさぐる』とも読みます。

『弄ぶ』と表記されている場合の読み方は『もてあそぶ』、『弄れる』だったら『たわむれる』です。ただし、『たわむれる』は『戯れる』と書かれている方が多いかもしれません。

音読みの場合は『ろう』と読み、『愚弄(ぐろう)』『翻弄(ほんろう)』といった言葉に使われています。『策を弄する』といった言葉もよく聞かれるでしょう。

「弄る」の意味や例文

『いじる』『いじくる』は、『指先や手で触ったりなでたりする』『物事を少し変えたり、動かしたりする』という意味です。

「父が庭で花や植物を弄っている」「彼女は髪を弄りながら、友人との会話を楽しんでいた」のように使われます。

「鍵を探してポケットの中をまさぐる」のように、手先の感覚で探るニュアンスが加わると、『まさぐる』の方がしっくりくるでしょう。

また、「おとなしいクラスメイトをいじる」のようなネガティブな使い方も、聞いたことがあるかもしれません。この例文のように、『いじる』は『人をからかう』という意味も持っています。

「弄る」の語源

『弄る』という言葉は、古くは平安時代から5月5日に行われた『印地(いんじ)』という陣取り合戦から生まれました。駆け引きをしながら、小石を投げて相手の陣地を奪っていく遊びです。

振りかぶっても必ずしも石を投げるわけではなく、投げる振りをして敵を翻弄することもあります。この敵をからかい、敵陣に干渉する要素が『弄る』の意味の元になったとされています。

『いじる』の読み方は、『印』『(石で)射る』『(陣地に)入る』が組み合わさってできあがりました。なお、『まさぐる』の語源は『探る』だといわれています。

「弄る」の類語・言い換え表現

おもちゃで遊ぶ猫

(出典) pixta.jp

『弄る』には『触る』『探る』『からかう』とさまざまな意味があります。いずれかの意味に限定したいときに使える、『弄る』の言い換え表現について見ていきましょう。

「もてあそぶ」

『もてあそぶ』は、『好き勝手にいじくりまわす』『真面目にすべきところを、遊び半分で扱う』という意味の言葉です。『(手に)持って遊ぶ』が由来だとされています。

「退屈だったので、鍵を手の中でもてあそんでいた」のような軽い表現から、「猫がねずみをもてあそぶ」のように、『強者が弱者をなぶる』『おもちゃにする』の意味でも使われます。

もてあそぶ対象は、人・動物・物でなくても構いません。「気持ちをもてあそぶ」「言葉をもてあそぶ」ともいうように、抽象的な表現にも用いられます。

「揶揄」

『揶揄』の読み方は『やゆ』です。送り仮名を付けて『揶揄う』と表記された場合は『からかう』と読み、『面白おかしく扱う』『嘲笑する』という意味があります。

『揶』『揄』のどちらも、『からかう』という意味を持つ漢字です。同じ意味の漢字を重ねて使われた『揶揄』は、よりネガティブな意味合いを含む言葉といえるでしょう。

軽いからかいから痛烈な批判までその程度はさまざまで、「彼のスピーチでは、他人を揶揄する発言が目立った」「容姿を揶揄するものではない」のように使われます。

読めそうで読めない難読漢字

本を読む

(出典) pixta.jp

日本語には『弄る』のように、一般的にはひらがなで書いたり、違う漢字を使う言葉があります。ここでは、『尖い』『紗』の二つの難読漢字を覚えておきましょう。

「尖い」

『尖い』は『するどい』と読みます。『尖』という漢字は、『尖る(とがる)』という言葉でよく見かけるのではないでしょうか。

『大』の上に『小』が乗った漢字のつくりからも分かるように、先端が尖ったものを指す漢字です。同じ漢字を使った『尖塔(せんとう)』は、城や教会の屋根に見られる、先の尖った屋根を指します。

物だけではなく性格や様子を表すこともあり、『刺すような気迫のある様子』を「するどい雰囲気」と言ったり、『察する力のある人』を「するどい人」と表現することもあります。

「紗」

『紗』は『薄い絹織物』や『目の粗い織物』を指す漢字で、読み方は『うすぎぬ』です。『うすぎぬ』のほかにも、『しゃ』とも読まれます。

一般的にはあまり見かけない漢字ですが、布を扱う業界では金糸を織り込んだ『金紗(きんしゃ)』、厚手の毛織物を指す『羅紗(らしゃ)』などにも使われています。

薄手のシルクやオーガンジーのように、透けるようなふんわりとした布をイメージすると分かりやすいでしょう。

構成/編集部

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