パナソニックは体力を消耗しがちな真夏に向け、全国の男女4700名を対象に夏バテへの意識やライフスタイルに関する調査を実施。都道府県別の集計を交えながら、回答結果をグラフにまとめて発表した。
併せて、夏バテ対策について気を付けるべき点を、せたがや内科・神経内科クリニック院長の久手堅 司(くでけん つかさ)先生に解説していただいた。
今年5月以降、外出機会が増えた人は全体の64.9%
まず、コロナ禍と比べ、今年5月以降での外出の機会や外食、旅行などの頻度に変化はあったかどうかを聞いたところ、外出頻度が「やや増えた」「とても増えた」との回答が合わせて全体の64.9%に達した。
一方、ここ数か月の生活において、1日30分程度以上の軽く汗をかく運動(ウォーキング、スポーツ、体操等)をどの程度行なっているかをたずねる設問では、「まったく行っていない」「週1日以下」「週2日」を合わせて全体の74.3%となり、運動不足気味の人が大半という結果が得られた。
なお、日本一運動不足なのは福島県で、「まったく行っていない」(44.0%)「週1日以下」(28.0%)「週2日以下」(13.0%)を合わせて85.0%だった。一方、最も運動習慣があるのは青森県で、「週7日」が11.0%、「週5~6日」が13.0%となっている。
コロナ禍の時期と比べ、体力低下を感じている人は全体の59.3%
また、コロナ禍の時期と比べ体力低下を感じているかどうかを尋ねる設問では、体力低下を「やや感じている」「とても感じている」と回答したのは、全体の59.3%と過半数を占めた。
特に、大阪府と沖縄県では体力低下を感じている比率が高く各67.0%で、同率1位となっている。これに対して「あまり感じていない」もしくは「ほとんど感じていない」と回答した比率が最も高かったのは福島県と熊本県で、各48.0%だった。
夏バテ気味なのは全体の57.1%。日本一夏バテ気味なのは長崎県の76.0%
ここ数か月の生活において、夏バテのような症状(疲れ、だるさ、胃腸の不調、眠れないなど)を感じたことがあるかどうかについては「しばしば感じたことがある」「よく感じたことがある」と回答したのは全体の57.1%と過半数となっている。
特に夏バテ症状を感じている比率が高かったのは長崎県が1位で76.0%。逆に「あまり感じたことがない」「ほとんど感じたことがない」の回答率が最も高かったのは青森県と島根県で、各54.0%だった。
また、体のどのような部位に夏バテのような症状を感じるかについての設問では、「肩や首が凝る」が1位で53.0%、次いで「脚・足がだるい」が51.1%、「頭が重い・頭痛がする」が47.5%の回答順となっている。
久手堅先生コメント
運動に関しては、週2日以下が70%以上となっています。この運動回数だと、夏バテしやすい可能性が高いと言えます。体が暑さに慣れる暑熱順化をして、体温調整しやすいさらさらの汗をかく準備が出来ていない人が多くなると予測される結果となっています。
体力低下を感じている人は59.3%となっていますが、体力低下を感じるという事は、コロナ禍での自粛生活が影響している部分が大きいです。夏場は最も体力を使う時期です。新型コロナが2類から5類になったことで人々の活動範囲は急速に広がっており、体力低下がある場合は夏バテの可能性が大きく高まるので、注意が必要です。