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意外と知らない「ソフトクリーム」の正式名称と歴史

2023.07.30

『ソフトクリーム』は実は略称だったのをご存じでしょうか。そしてソフトクリームの歴史は古く、4000年前の中国が起源といわれています。ソフトクリームの正式名称や、アイスクリームやジェラートとの違い、歴史を解説します。

「ソフトクリーム」の正式名称

ソフトクリームの正式名称や、なぜ海外と日本での呼び方が異なるのかを解説します。併せて、ソフトクリームの日も紹介します。

「ソフトサーブアイスクリーム」

ソフトクリームの正式名称は、ソフトサーブアイスクリーム(soft serve ice cream)です。serveとは英語で『提供する』とう意味で、つまりsoft serve ice creamとは『柔らかく提供されたアイスクリーム』という意味になります。

日本での『ソフトクリーム』という名称を広めたのは、ソフトクリーム総合メーカー・日世の創業者である田中穰治さん(1913~2008年)です。田中さんはソフトクリームを日本で普及するにあたり、より短く分かりやすい名称にしようと考え『ソフトクリーム』という略称を用いることにしました。

つまりソフトクリームとは和製英語であり、海外では通じません。海外でソフトクリームを頼みたいときは、正式名称か海外での略称『soft serve』といえば伝わります。

7月3日は「ソフトクリームの日」

日本では、7月3日は『ソフトクリームの日』とされています。1951年のこの日、明治神宮にて行われた米軍主催のカーニバルで、初めて大衆向けにソフトクリームが販売されたことがきっかけです。

1951年といえば、サンフランシスコ平和条約により日本が主権を回復した年です。戦後間もないこの時期に、日本で初めてコーンに乗せたソフトクリームが販売されました。当時の人々は、初めて味わう外国産の新しいスイーツに舌鼓を打ったことでしょう。

日本ソフトクリーム協議会は、この日を記念してソフトクリームの日と定めたのです。

アイスクリームやジェラートとの違いは?

ソフトクリーム

(出典) pixta.jp

ソフトクリームに似たスイーツとして、アイスクリームやジェラートがあります。なんとなくの違いは分かっていても、いまいち説明できない人は多いのではないでしょうか。ソフトクリームとアイスクリーム・ジェラートの違いを解説します。

アイスクリームとの違い

ソフトクリームとアイスクリームの違いは、温度です。アイスクリームが‐18度以下で提供されるのに対し、ソフトクリームは‐5~‐7度で提供されます。

なんとなくアイスクリームの方が食感が硬く、ソフトクリームの方が柔らかいと感じていた人は多いでしょう。それは温度が違うからなのです。

もう一つの違いとして、アイスクリームは工場で作られ、小売店で販売されるのに対し、ソフトクリームはその場で作って提供されるという違いもあります。

ジェラートとの違い

イタリアの代表的な氷菓といえば、ジェラートです。ジェラートとはイタリア語で『凍った』という意味で、現地の人々の間ではアイスクリームと同じニュアンスで使われています。

ジェラートとソフトクリームの違いは、乳脂肪分の割合です。一般的にソフトクリームの乳脂肪分が多く含まれているのに対し、ジェラートの乳脂肪分は4~8%といわれています。

日本では乳固形分15%以上、うち乳脂肪分8%以上のものをアイスクリームといい、乳固形分10%、うち乳脂肪分3%以上のものをアイスミルクといいます。ジェラートはアイスミルクに該当するため、分類の上でも異なるのです。

参考:乳及び乳製品の成分規格等に関する省令|厚生労働省

「ソフトクリーム」の歴史

空とソフトクリーム

(出典) pixta.jp

ソフトクリームの歴史は意外にも古いことをご存じでしょうか。豆知識として、ソフトクリームの歴史を解説します。

4000年前の中国が起源

ソフトクリームの起源は、4000年前の中国にさかのぼります。家畜からしぼったミルクを煮詰めて雪で冷やし、シャーベットのような食感の氷菓を食べていたのが始まりでした。

13世紀に『世界の記述』(東方見聞録)を表したことでも知られるマルコ・ポーロ(1254~1324年)が、ソフトクリームの製法を輸入したことで、ヨーロッパにも広まったと考えられています。

その後、冷却技術の進歩により、雪や氷を原料としないシャーベットが開発されました。

アメリカ人の発明により庶民の食べ物に

それまでのソフトクリームは、庶民には手が届かない代物でした。しかし1846年のアメリカで、主婦であったナンシー・ジョンソンが『手回し式アイスクリームフリーザー』を開発したことで、大衆もソフトクリームを楽しめるようになったのです。

その後、アイスクリームの大量生産化に伴い、硬く凍らせたまま流通させる必要がありましたが、それでは味が損なわれるという問題が発生します。

そこで、その場でソフトクリームを作り提供できないかと考えて作られたのが、『オートマティック・ソフトサーブマシン』です。この装置の出現により、現在のソフトクリームが誕生しました。

日本では1951年に登場

日本では先述の通り、1951年にソフトクリームが上陸しました。その後百貨店や喫茶店を中心にソフトクリームが販売され、第一次ブームが到来します。

1970年の大阪万博でもソフトクリームが大量に提供されており、それに目を付けた小売店がソフトクリームを販売したことで、第二次ブームが始まります。

平成に入り、コンビニエンスストアも販売を開始したことや、北海道の自家製ソフトクリームをはじめご当地バージョンが次々と登場したことで、第三次ブームに火が点きました。

構成/編集部

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