ロボティズ日本支店との協業によりTHORMANG3をベースに製造
最先端AI&Roboticsにおける技術開発に挑むアールティは、ROBOTIS Co,Ltd.(本社 韓国)日本支店であるロボティズ日本支店との共同企画を実施。
ROBOTISの販売終了製品である身長150cmの等身大ヒューマノイドロボット「THORMANG3(トールマンスリー)」のリソースを利用して、アールティが新たに改良、製造した研究用等身大ヒューマノイドロボット「Gorilla(ゴリラ)」を発売する。
企画の背景
韓国のロボットメーカーROBOTISが製造・販売していたROS対応の等身大ヒューマノイドロボット「THORMANG3」について、2020年9月の販売終了後、ROBOTIS、ロボティズ日本支店へ日本国内外の顧客から購入オファーが寄せられた。
世界中で等身大の人型ロボットの研究開発意欲が高まっていることも受け、ロボティズ日本支店はTHORMANG3がオープンソースであることからサードパーティ製での製造を検討。
ROBOTIS製のロボットアクチュエーター「DYNAMIXEL(ダイナミクセル)シリーズ」を採用したロボットの製造・販売実績があるアールティへ製造を打診した。
その後、ロボティズ日本支店とアールティは、ROBOTISが公開しているTHORMANG3のリソースを利用してアールティが新たに改良、製造し、アールティ製の研究用等身大ヒューマノイドロボット「Gorilla」として発売することで合意した。
ハードウェアについて、アクチュエーターのDYNAMIXELと一部のフレームはロボティズ日本支店が部材供給、その他の電装品やアルミフレーム類はアールティが製造する。
ソフトウェアについてはアールティが改良。販売、オプションの追加、購入後のサポートもアールティが行なう。
Gorillaの概要
サービスロボットや歩行ロボットの研究用に使える等身大ヒューマノイドロボットだ。100W、200Wのモータを採用しており、パワフルな動作が可能になっている。
丈夫なアルミフレーム製で災害救助用ロボットの研究開発にも適しており、さらに頭部にはオプションとしてカメラやセンサを搭載可能だ。
Gorillaのハードウェアとソフトウェア情報はオープンプラットフォームとして公開予定。ROBOTISのオープンプラットフォーム情報をベースとしてアールティが公開、サポートを行うメンテナーとなる。
Gorillaの主な仕様
型番/RT-Gorilla
自由度v29(ハンド別)
軸数/
頭:2軸
腰:1軸
腕:7軸 ×2(左右)
ハンド:1軸 ×2(左右)
足:6軸 ×2(左右)
アクチュエータ/PH54-200-S500-R(200W)×10、PH54-100-S500-R(100W)×11、PH42-020-S300-R(20W)×8
モーター通信/USB-RS485変換 ×4バス(右腕+胴体、左腕+頭、右足、左足)
コンピューター/Intel NUC with Intel Core i5 Processor ×2(DDR4 RAM 8GB / M.2 SSD 128GB)
無線LANルーター/NEC Aterm WG2600HP4
センサー/
F/T:ATi Mini58-SI-2800-120 ×2
IMU:MicroStrain 3DM-GX5-25 ×1
バッテリー/22V 22000mAh ×1、18.5V 11000 mAh ×1(連続稼働30分程度の容量を目安)
サイズ/幅595×奥行き397×高さ1270mm
重量/約46.8kg(バッテリーを含む)
価格/要問い合わせ
※受注生産品(納期約6か月)
関連情報
https://rt-net.jp/products/gorilla/
構成/清水眞希