6:取引先や部下からプレゼンを受けるとき
■相手が同時系なら……
最初に結論から入ることが多いです。
その根拠となる資料が不足していることが多いですが、それを指摘すると、根拠もなくその結論が正しいと決めつけたり、ひたすら熱意を伝えられたりするなど的が外れてしまうことがあります。結論は否定せずに、なぜそう思うのかを聞いたり、これまでその結論でうまくいった例の紹介をしてもらったりすると、効率的に説明を聞くことができます。
■相手が継次系なら……
プレゼンを受けるときは、最初は経緯の説明が続きます。すでに知っていることを延々と説明されるので飽きてしまうかもしれません。しかし結論を急ぐと、はっきりした答えが得られなくなってしまいます。
客観的な視点のプレゼンになりがちなので、「あなたの考えは?」と個人的な考えを聞いてみると、結論に至る説明を聞くことができます。
7:夫婦や恋人関係をよくしたい
■相手が同時系なら……
家事をするときに、あれもこれもやろうとするわりには、細かい部分が詰められていないことがあります。新しいやり方を習得することが好きなので、「こうするとうまくできるよ」と声をかけると、あなたのやり方もうまく取り入れてくれます。
■相手が継次系なら……
やるべきことを挙げるわりに、実際には手をつけられないことが多いです。こうあるべきという姿になれないいら立ちを感じていることが多いので、「これができたね」と声をかけると、実際にやっていることに注意が向き、自分を認められる手掛かりになります。
8:子どもや生徒に勉強を教える
■相手が同時系なら……
基礎問題や繰り返し問題を解くことを嫌う傾向があります。本人は、「原理が理解できていれば、繰り返し行う意味はない」と考えていることが多いです。
形式的に繰り返し学習をさせるのではなく、応用問題を用意して、原理がいろんな形で使えることを学習させていくと、やる気になることがあります。
■相手が継次系なら……
最初に結論を伝えたり、話が飛んだり、重要でないことを省いたりすることを嫌う傾向があります。教科書に忠実に授業をするほうが本人はわかりやすいことも。また、面白さよりもわかりやすさのほうが満足することもあります。
わからない問題を解くより、確実に解ける問題のなかで難易度を上げていくとやる気が持続しやすいです。
9:学校や予備校で授業を受けるとき
■先生( 講師)が同時系なら……
資料の文字数が少なく、イラストや写真が多用されがちです。資料にない話をすることも多いので、重要な話はメモをとっておく必要があります。
資料は系統だっていないこともあるので、ノートを別に用意して、ナンバリングしていくなど自分で系統をつくっていくとよいでしょう。
■先生( 講師)が継次系なら……
資料の文字数が多く、話す内容がすべて記載されていることが多いです。資料を読んでいるような講義になることもあります。必要なことはすべて記載されていて、大項目、中項目、小項目と整理されているので、講義後も見返すことができます。
どこが重要な点かは自分でマーカーを引くなどして、ハイライトをつくるとよいでしょう。
☆ ☆ ☆
いかがでしたでしょうか?
実は、次の大半の人が漠然と思い描いている「要領のよさ」 。5つで構成されているそうです。
1 「余計な情報」に惑わされない
2 「脳のムダづかい」を減らす
3 「すぐやる人」になる
4 「同じ失敗」を繰り返さない
5 「思い込み」を捨てる
この項目を見ただけで、 「たしかに、自分に足りないことかも」と思った人も多いのではないでしょうか?
そうなんです!
「要領をよくする」とは、新たな知識や技術を身につけるというより、ムダを省いたり、余計な情報をカットしたりすることが大切であり、誰でもすぐに実践でき、再現性のあることなのです。それを把握して再現性のある行動にしてしまえば、努力に頼らず「要領がいい人」になることができるというわけです。この本では、最新の脳科学から導き出したメソッドをもとに要領のよさを、再現性のある科学的なコツとしてまとめられています。意外で、すぐに実践できる方法が知りたくなった方は是非チェックしてみてください。
「仕事が終わらない人生」が180度変わる 努力に頼らず「要領がいい人」になる40のコツ
著者/菅原洋平
発行/株式会社アスコム
著者/菅原洋平
作業療法士。ユークロニア株式会社代表。アクティブスリープ指導士養成講座主宰。1978年、青森県生まれ。国際医療福祉大学卒業後、国立病院機構にて脳のリハビリテーションに従事。2012年にユークロニア株式会社を設立。東京都千代田区のベスリクリニックで外来を担当しながら、ビジネスパーソンのメンタルケアを専門に、生体リズムや脳の仕組みを活用した企業研修を全国で行う。『あなたの人生を変える睡眠の法則』(自由国民社)、『すぐやる! 』(文響社)などベストセラーを多数上梓。テレビや雑誌など、メディア出演も多数。