ソニーは、35mmフルサイズ対応Eマウントレンズの新製品として、開放F値4で焦点距離70mmから200mmをカバーする望遠ズームレンズ「FE 70-200mm F4 Macro G OSS II」を7月28日に発売する。価格はオープン。市場推定価格は250,000円前後。
「FE 70-200mm F4 Macro G OSS II」は、70mmから200mmのズーム撮影と、世界初(※1)のズーム全域で最大撮影倍率0.5倍(※2)のハーフマクロ撮影が可能な望遠ズームレンズ。
高度非球面レンズを採用することで、画面中心から周辺まで高解像、高コントラストに描写。加えて、ED(特殊低分散)ガラスが色収差を抑制し、高い描写力を発揮する。
また、別売りの高性能テレコンバーター(1.4倍の「SEL14TC」と2倍の「SEL20TC」)に対応しており、「SEL20TC」装着時には、最長400mm(APS-Cカメラ装着時は600mm相当)までの超望遠撮影が可能。なお、「SEL20TC」装着時にはズーム全域において最大で等倍マクロ撮影が可能だ。
↑「FE 70-200mm F4 Macro G OSS II」で撮影した作品(上:望遠ズーム/下:マクロ)
さらに、高速駆動を実現するソニー独自のXD(extreme dynamic)リニアモーター搭載により、従来機種「FE 70-200mm F4 G OSS SEL70200G」と比較して、オートフォーカス速度が最大約20%高速化したほか、動体への追随性能が約2倍、ズーム中のフォーカス追随性能も静止画時で約4倍向上。フルサイズミラーレス一眼カメラのフラッグシップモデル「α1」との組み合わせでは、最高30コマ/秒の高速連写(※3)が可能だ。
加えて、動体撮影時のフレーミングの安定性を重視し、手ブレ補正のアルゴリズムを最適化したMODE3(※4)を搭載。スポーツなど動きが不規則で激しい被写体撮影時も、従来の手ブレ補正モードよりも被写体を追いやすくなる。
もちろん、使い勝手にもこだわり、従来機種から全長が26mm短い82.2×149.0mm(ワイド時)、約46g軽い質量約794g(三脚座除く)の小型・軽量化を達成したことで、高い携行性と機動性を実現。
直感的で安心感のある操作性も特徴で、フォーカスレンジリミッターやAFからMF(マニュアルフォーカス)に瞬時に切り替えられるフルタイムDMFスイッチなどを搭載するほか、超望遠撮影やマクロ撮影の際には、付属の着脱式三脚座で安定感のある撮影が可能だ。
↑フォーカスレンジリミッターやフルタイムDMFスイッチを搭載し、着脱式三脚座も付属
そのほか、防塵・防滴に配慮した設計なうえ、最前面のレンズに新たにフッ素コーティングを施したことで、レンズ表面に指紋やほこり、油などの汚れが付着しても簡単に取り除くことができるのも嬉しいポイントだ。
主な仕様は、焦点距離が70~200mm、レンズ構成が13群19枚、開放絞りがF4.0、最小絞りがF22、絞り羽根が9枚(円形絞り)、最短撮影距離が0.26m(W)~0.42m(T)、最大撮影倍率が0.5倍、フィルター径が72mm。外形寸法は最大径82.2×長さ149mm、質量は約794 g(三脚座別)。フード(ALC-SH176)、レンズフロントキャップ(ALC-F72S)、レンズリヤキャップ(ALC-R1EM)、三脚座を付属する。
※1 2023年7月広報発表時点 ソニー調べ。
※2 35mmフルサイズセンサー搭載カメラ使用時。 APS-Cセンサー搭載カメラ使用時は、ズーム全域で35mm判換算値0.75倍の撮影が可能。
※3 α1の連続撮影モード「Hi+」時、シャッタースピードが1/125以上の場合に有効。
※4 MODE3を使用するには本体ソフトウェアを最新のバージョンにアップデートする必要がある。
製品情報
https://www.sony.jp/ichigan/products/SEL70200G2/
構成/立原尚子