「ダイエットしたいと思いながら、つい食べすぎてしまう」「忙しすぎて、自分のやりたいことをする時間がもてない」「相手にハッキリ言うことができず、ストレスを感じた」「ついスマホを見すぎて、時間をムダにしてしまった」など、思いどおりにいかない自分に苛立だったり、自分を責めたりしたこはないでしょうか?
日々の生活の中で、意志が弱く、なかなか思いどおりにいかないことってありますよね。でも、実は自分を変えることができるかどうかに、意志が強いか弱いかは関係ないそうです。
意志の力に頼るのでなければ、どうしたらいいか。その答えは「言葉の力」を利用することだそうです。人は1日の中で、自分との会話「脳内トーク」を何千回から何万回も行っていると考えられています。つまり、脳は「脳内トーク」の影響を多大に受けているのです。
それなのに私たちは他人と話す技術は学ぼうとするのに、なぜ自分と話す技術は学ばないのでしょうか? 今回は最新の研究データに基づき、誰でも簡単に「脳内トーク」を変えられる方法を、わかりやすく解説した脳科学者の西 剛志さんの著書「世界一やさしい自分を変える方法」の中からDIME読者におすすめしたいノウハウを厳選、再編集してお届けします!
「脳内トーク」の技術を駆使して、脳をよい意味で騙し、自らを成功へと導いてください。
心配ごとや不安に負けそうなときの考え方
「練習どおり、うまく演奏できるかしら?」
「苦手な問題がテストに出たらどうしよう?」
「明日のプレゼン、みんなに評価されるだろうか?」
まだ起きていない未来に対して、心配や不安がわいてきて、目の前のことに十分に取り組めないことは多々あります。
周りの友人などが、
「きっと大丈夫」
「君ならできるよ!」
なんて声をかけてくれても、不安はなくならず、ちっとも行動できないことはありませんか。
そんな、気持ちに余裕がないときには、こんな「脳内トーク」がおすすめです。
「大好きなアーティストが、今の不安を歌にしてくれたら」
もし自分の大好きなアーティストが、気持ちを込めて、今のマイナスな気持ちを歌にしてくれたら、どんな感じがするでしょうか。
声質を変えるだけで、サードアイの「脳内トーク」になるため、不安に思っていることを第3者の目線から客観的に見られるようになります。
声質を変えるという意味では、次のような方法もあります。
以前、日本の大手銀行の副頭取までつとめたことのある男性と話をしたことがあるのですが、彼のうまくいく秘訣は、なんと「鼻歌」らしいです。
いつも鼻歌を歌っているので、変わった人だなと思っていましたが、彼は困難に遭遇したときにも、その気持ちを鼻歌で歌うそうです。
銀行という競争が厳しい世界で生きぬくためには、相当なストレスがかかったことと思います。それを乗り越えてきた秘訣が、鼻歌ということに感動しました。
ヒトラーの時代に、アウシュビッツの強制収容所で生き残った人たちも、歌を歌う人たちが多かったそうです。
ピンチなときほど、鼻歌を歌ってみる。まさにこれが、サードアイの効果を利用した「脳内トーク」になるのです。
また、心配性の人のために、こんなデータもあります。米国ペンシルベニア大学の研究では、心配事の79%は実際には起こらず、残りの21%のうち、16%は事前に準備をすることで対処できることがわかりました。
つまり、「心配事が起こる確率はたったの5%」。これも、不安を取りのぞくよい「脳内トーク」になりえます。不安や心配のほとんどは、ただの妄想。不安や心配を感じたら、まずは「脳内トーク」で対策すれば、気持ちが改善されるでしょう。