矢印や通貨記号、絵文字などの特殊文字を入力する方法は複数あります。ショートカットキーや入力変換、キーボードアプリを使って、スピーディーに入力する方法を確認しましょう。文字化けしやすい機種依存文字の種類もチェックします。
特殊文字をPCのキーボードで入力する
ショートカットキーで入力する
MicrosoftのWord・Excel・PowerPointなどで特殊文字を使う場合は、ショートカットキーを活用しましょう。ショートカットキー(キーボードショートカット)とは、PCの複数のキーを組み合わせて入力する方法です。この機能を活用すると、マウスを使わずに文字を入力できるため、作業効率が向上します。
Windowsでは、Altキーを押しながらテンキーの数字キー(文字コード)を押すことで、その数字に対応する特殊文字が入力できます。特殊文字がASCII文字またはUnicode文字かによって、入力の手順が以下のように異なる点に注意しましょう。
- ASCII文字の場合:Altキーを押しながら文字コードを入力
- Unicode文字の場合:文字コードを入力し、Altキーを押してXキーを押す
例えば、著作権表示に用いる記号である『©』を入力する際には、以下の手順で操作します。
- Alt キーを押す
- テンキーで0169(文字コード)を入力する
ショートカットキーの確認方法
ショートカットキーで特殊文字を入力するには、その文字に割り振られた文字コードをあらかじめ知っている必要があります。MicrosoftのWebサイトに掲載されている一覧表を確認するか、ダイアログボックスを画面上に表示させて確認しましょう。
Wordの場合、挿入タブの『記号と特殊文字』からダイアログボックスが表示できます。特殊文字の一覧表で挿入したい文字をクリックすると、文字コードを含むショートカットキーが表示されます。よく使用する特殊文字のショートカットキーはメモしておくか、暗記しておきましょう
ダイアログボックスで特殊文字を選び、そのまま『挿入』のボタンをクリックすれば、Wordに文字が挿入されます(ダブルクリックでも挿入可)。
参考:ASCII または Unicode ラテン語ベースの記号と文字を挿入する|Microsoft
一部の特殊文字・絵文字は入力変換にも対応
一部の特殊文字・絵文字は、文字の入力変換にも対応しています。キーボード上で文字を入力するだけで、変換候補に特殊文字・絵文字が表示されるため、挿入の手間がかかりません。
例えば、『○』『♪』『☆』などは『きごう』と入力して変換キーを押すと、記号の候補が表示されます。目的の特殊文字が見つかったら、Enterキーで確定しましょう。一部の記号は、以下のように読み方を入力すると変換が可能です。
- こめじるし:※
- いげた:#
- ほし:☆
- おなじ:〃々ゝゞヽヾ
- てる:℡
また、『いちご』『とまと』『りぼん』『あせ』などを入力変換すれば、文字に対応した絵文字が表示されます。顔文字を出したい場合は、『かお』または『かおもじ』と入力してスペースキーを何度も押していくと、顔文字が複数表示されます。
スマホで特殊文字を利用するには?
スマートフォンでは、PCのようにショートカットキーが使えません。特殊文字を利用するには、どのような方法を用いればよいのでしょうか?主な入力方法は、『キーボードを長押しする方法』と『入力変換する方法』の2パターンです。
キーボードを長押し
スマホで文字を入力する際は、ソフトウェアキーボードを使います。iPhone・Androidともにキーボードの文字を長押しすると、特殊文字の候補が表示されます。
例えば、アクセント記号付きのアルファベットを表示させたい場合、入力モードを英字入力に切り替えて各アルファベットを長押しましょう。
機種やOSによる違いはありますが、アルファベット『A』の場合、『À』『Á』『Â』『Ã』『Ä』などに変換が可能です。同様に、キーボードの『¥』を長押しすると、通貨記号の候補が表示されます。
スマホでも入力変換が可能
一部の特殊文字や絵文字は、入力変換が可能です。PCの場合と同様、『ほし』や『はーと』と入力すると、変換候補に『☆』や『♡』が表示されます。特殊文字だけでなく、関連する絵文字の候補も表示されるので、挿入したいものをタップしましょう。
また、『きごう』と入力して変換すると、変換候補に特殊文字が表示されます。ただし、記号の特殊文字は数が多いため、毎回のように一覧から探すのは手間です。
iPhoneの場合、よく使用する文字はユーザ辞書に登録しておきましょう。『設定』→『一般』→『キーボード』と進み、『ユーザ辞書』を開きます。登録したい特殊文字を『単語』に入力し、読みを登録しましょう。
Androidのキーボードには『iWnn IME』と『Gboard(旧:Google日本語入力)』があり、それぞれ登録方法が異なります。Gboardを例に挙げると、画面キーボードの一覧でGboardが選択された状態で、『設定』→『単語リスト』→『日本語』と進み、追加ボタン(+)で単語を登録する流れです(操作方法の詳細は機種によって異なる)。
キーボードアプリを利用する方法
豊富な特殊文字を使って、メッセージやSNSをおしゃれに飾りたいのであれば、キーボードアプリを活用しましょう。通常のキーボードでは変換ができないユニークな文字がそろっており、TwitterやInstagramのプロフィールを飾るのにぴったりです。人気のアプリには、以下のようなものがあります。
- Fonts
- Simeji
- みんなの顔文字辞典
- Type Droid (1000+symbols)
- 顔文字(かおもじ)Facepick
ほとんどは無料で利用できますが、課金が必要なアプリもあります。インストール数や口コミをチェックして、使用目的に合ったものを選びましょう。
特殊文字を利用する際の注意点
PCやスマホで特殊文字を利用する際の注意点を紹介します。特殊文字の中でも、機種依存文字(環境依存文字)は文字化けの原因になる点に注意しましょう。
デバイスによっては表示できない可能性も
特殊文字に環境依存文字が含まれている場合、デバイスによっては文字化けを起こす恐れがあります。機種依存文字とは、OSやフォントなどに依存する文字で、環境依存文字とも呼ばれます。以下は、主な機種依存文字の一覧です。
- 丸囲みの数字
- ローマ数字
- 省略文字
- 縦書き記号
- 学術記号
- 単位
- 罫線
機種依存文字の文字化けは、主に文字コード『Shift-JIS』を使用する際に起こります。近年は、『UTF-8』と呼ばれる文字コードを使用するケースが多いため、文字化けはめったに起きないと考えてよいでしょう。
とはいえ、受け手の環境によっては文字がうまく表示されない可能性があるため、Webページやメールなどで機種依存文字を使うのは控えた方がよいといえます。
構成/編集部