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知ってる?読めそうで読めない言葉「流離う」

2023.08.05

『流離う』という言葉はよく知られていますが、漢字で書くと難読です。いったい、読み方は何なのでしょうか?読み方と意味を解説します。類語や言い換えとして使える単語も見ていきましょう。流離う以外の難読漢字の読み方や意味も紹介します。

「流離う」の読み方と意味

『流離う』は、何と読むのでしょうか?現代小説やニュースでは、見かける機会が少ないかもしれません。読み方と意味を解説します。

「流離う」の読み方

『流離う』は『さすらう』と読みます。『流離』と書いた場合は『さすらい』または『りゅうり』と読みますが、どれも意味は同じです。

通常、『流』は『なが(れ)』『りゅう』『る』と読み、『離』は『はな(れ)』『り』と読みます。

『流離(さすらい)』の読みは当て字の一種である『熟字訓』で、『流離う』も同じ原理です。熟字訓には『昨日(きのう)』『大人(おとな)』『五月雨(さみだれ)』などがあり、本来の読み方ではなく意味を重視した読みが当てられます。

「流離う」の意味

『流離う』の意味は、あてもなく移動しさまよっている様子です。目的地や理由がなく、ただ歩き回っている状態を指します。

平安時代中期に書かれた『源氏物語』には、『わが身かくてはかなき世を別れなば、いかなるさまにさすらへたまはむ』という文章があります。

※出典:源氏物語 第十二帖 須磨 第一章 光る源氏の物語 逝く春と離別の物語

源氏物語の台詞を意訳すると、『自分が死んだら、この方はどんな状態になってしまうのだろうか』と心配している様子です。実際に『あてもなく歩き回る』というわけではありませんが、置いていかれる女性の心理状態や、寂しい身の上を『さすらう』と表現しています。

そのほか、『奥の細道』にも『漂泊(へうはく)の思ひやまず、海浜にさすらへ』という文章があります。

※出典:流離ふの意味 – 古文辞書 – Weblio古語辞典

『漂泊の思い』は、居所を定めずにさまよっていたい気持ちを表現しています。実際に、そのような気持ちを抱き、海辺をさすらっている様子です。

「流離う」の言い換え・類語

歩く足元

(出典) pixta.jp

『流離う』には、似た言葉が複数あります。言い換えとして使える言葉や、類語を見ていきましょう。類語の意味や、一般的な使い方も解説します。

「さまよう」

『さまよう』は、当て字で『彷徨う』と書くことがあります。一般的に、漢字で書くとすれば『さ迷う』です。

流離うと同じように、『あてもなく歩いている様子』や『道に迷っている様子』を指します。『私は夜の街をさまよい歩いていた』のような使い方が一般的です。

ワーグナーのオペラ、『さまよえるオランダ人』は、海をさまよう船長が描かれています。陸に戻れず、目的もなく動き回っている様子は、『流離う』と似た印象です。

『精神・物体・体などが一つの場所にとどまらず移動する様子』も『さまよう』の意味の一つです。『生死の境をさまよう』のように使われます。

「流浪」

『流浪』は、『るろう』と読みます。主な意味は、『定住地を持たず、各地を転々とする様子』です。

楽団や難民など、一定の場所にとどまらず各地を回っている人たちを『流浪の楽団』『流浪の民』のように呼ぶことがあります。

『流浪』を使った言葉には、『流浪人』がありますが、読み方は複数あり『さすらいびと』『るろうにん(るらうにん)』です。言葉の通り、あてもなく各地を転々としている人を指します。

「放浪」

『放浪』は、『流離う』『流浪』と似た言葉で、『あてもなく歩き回る様子』や『一つの場所にとどまらず、各地を転々とする様子』を指します。

使い分けに明確なルールはなく、感覚的な判断で使われているようです。『流離う』は、故郷を遠く離れる様子や本人の意思に反して各地を転々とする印象が強くなります。『流浪』は遊牧民のように、定住地を持たない人々を指すケースが多いようです。『放浪』は、気ままな旅を表すこともあります。

中国語で『放浪』は『気ままな様子』や『世間の慣習にとらわれない様子』を表すため、楽しい旅行に使われる雰囲気も理解できるでしょう。

他にもある難読漢字

神社の紙縒

(出典) pixta.jp

『流離う』は読み方が難しい言葉ですが、難読漢字は他にもあります。現代小説やニュースでは使われることが少ないとはいえ、知識として頭に入れておくと役立つはずです。

「紙縒」

『紙縒』は、『こより』と読みます。『紙撚』と書くケースもあり、紙を縒る(よる)・撚る(よる)の音が変形したものです。

紙縒は、紙を束ねて細長くし、ひものようにしたものです。『縒る』には物をねじって束ねる意味があり、紙縒を作る過程でも縒る作業があります。

『紙捻』で『こより』と読むパターンもありますが、『紙捻』のもう一つの意味は『お金を紙で包んでひねったもの』です。舞台やショーで演者に渡されるもので『おひねり』と呼ばれ、投げ銭に近いでしょう。

「晦ます」

『晦ます』は『くらます』と読みます。まれに『暗ます』と書かれることもありますが、現代文ではひらがなが一般的でしょう。

『晦ます』は、『居場所が分からないように隠れる』という意味です。

『晦ます』の『晦』は、12月31日を指す『大晦日(おおみそか)』にも使われています。『晦』は『月が隠れて暗くなる様子』を表す漢字で、『晦日』は月末を意味します。

『月が出ないこと』を意味する漢字が月末に当てられた理由は、古くは月の満ち欠けと暦が連動しており、15日は満月、1日は新月と決まっていたためです。月末には、ほとんど月が隠れて見えなくなります。

『月が隠れて暗くなる様子』と『居場所が分からないよう暗闇に紛れて隠れる様子』には『隠れる』『暗い』という共通点があり、『くらます』に『晦』の字が当てられている理由も理解しやすいでしょう。

構成/編集部

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