日本には日付を語呂合わせした記念日がたくさんありますが、その中にお互いを抱きしめ合う『ハグの日』があるのを知っていますか?ハグによって得られる意外な効果や、カップルにぴったりな記念日も併せて紹介します。
「ハグの日」とは
語呂合わせということで、なんとなく予想がついている人も多いかもしれませんが、まずは『ハグの日』の日付について確認していきましょう。日本と海外で異なる、ハグの日の成り立ちについても紹介します。
8月9日は「ハグの日」
日本の『ハグの日』は8月9日です。広島市の民間団体・ハグの会が、感謝や愛情を伝える日として2007年に制定しました。
ハグといえば、一般的には身体的に抱きしめ合うことを想像するのではないでしょうか。しかし日本ハグ協会によれば、ほほ笑む・褒める・認めるといった、言葉や心によるハグも含まれるといいます。
いつも一緒にいると、つい愛情表現を忘れてしまいがちです。ハグの日は、大切なパートナーや家族との絆を確かめ合う、よい記念日となるでしょう。
世界的な「ハグの日」は1月21日
アメリカのハグの日は1月21日、National Hugging Day公式団体により制定されました。日付は日本と異なりますが、目的は同じく、家族や友人とハグすることを推奨するというものです。
1986年、アメリカの歴史あるイベントカレンダー『Chase’s Calendar』に記載されたことにより、『National Hugging Day(ナショナル・ハギング・デー)』として世界的に認知されるようになりました。
なお、このほかにも、グローバル・ハグデーやワールド・ハグデーなど短縮して呼ばれることもあります。
「ハグ」で得られる効果とは?
大切な人からハグしてもらうと、温かい気持ちになるのはなぜなのでしょうか。ハグから得られる意外な効果を紹介します。
幸福・安心感が増す
親しい人と触れ合うと、私たちの体の中で『オキシトシン』というホルモンが分泌されます。ハグで優しい気持ちになれるのは、このオキシトシンの働きだそうです。
互いへの愛情が深まることから信頼関係が築かれ、幸福感や安心感を得られます。このような作用があることから、オキシトシンは別名『幸せホルモン』や『愛情ホルモン』とも呼ばれます。
幸せなときはもちろん、パートナーや家族と距離を感じるようなときほど、積極的にハグをするとよいでしょう。
癒やし効果でストレスの軽減にも
ハグをすると心が安らぎ、ストレスが緩和されます。その効果を生み出すといわれているのが、神経伝達物質の一つである『β-エンドルフィン』です。
β-エンドルフィンにはモルヒネの数倍にあたる鎮痛作用があり、『脳内麻薬』と呼ばれることもあります。分泌されると不安や寂しさが軽減され、リラックスした気分になれるそうです。
多かれ少なかれ、誰もが毎日さまざまなストレスを感じているでしょう。思い切り体を動かしたり趣味に没頭したりするのもよいですが、気分を上げたいときはハグをしてみるのもおすすめです。
「ハグ」は好きなものでもOK
『ハグをしようにも、1人暮らしでペットも飼っていない』という人もいるでしょう。そんなときは、お気に入りのクッションやぬいぐるみで代用しても大丈夫です。
ハグの効果は、自分が愛情を注ぐものを抱きしめることで得られるといわれています。抱きしめる対象は、好きなものなら何でも構いません。
ハグをして心地よいと感じることで、オキシトシンやβ-エンドルフィンが分泌されます。いつでも好きなときにハグできるように、これだというアイテムを探してみてはいかがでしょうか。
「ハグの日」以外にもある「○○の日」
大切な人と触れ合う日は、一年に何度あってもよいものです。ハグの日以外にもある、愛情や感謝を表現する記念日をチェックしておきましょう。
「キスの日」
キスの日は5月23日、日本で初めてキスシーンが登場した映画の封切り日がその由来です。
映画が公開されたのは1946年のことで、当時はまだオープンな恋愛ができない時代でした。人目のあるところでのデートすら不純といわれていたので、キスなどもってのほかだったことでしょう。
映画はたちまち話題となり、映画館は連日満員になったというエピソードが残っており、当時キスシーンがどれだけ大きな衝撃だったかを物語っています。
なお、アメリカ・韓国・インドなどにもそれぞれ独自のキスの日がありますが、世界のキスの日『インターナショナルキスデー』は、イギリス由来の7月6日です。
「恋人の日」
恋人の日は6月12日、ブラジルのある風習が由来です。ブラジルでは、縁結びの神様・聖人アントニウスの命日の前日にお祝いをし、大切な人に贈り物をするという風習があります。
1952年にサンパウロ商業協会が、恋人の日としてキャンペーンを行ったことから、フォトフレームを贈り合う行事として広く知られるようになりました。
この行事にあやかって、1988年に全国額縁組合連合会が、日本で恋人の日を制定したのが始まりです。日本ではあまり知られていませんが、一年に一度、ベストショットをプリントするのもよい記念になりそうです。